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東京新阪急ホテル築地 Moderate Twin Room |
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Hotel New Hankyu Tokyo | 2010.12.22(水) |
東京都中央区 | 楽-3 |
ARCHIVES ・ 1992 |
リバーフロントの美しい景色 新阪急ホテル築地がある聖路加ガーデンは、主にオフィスが入る51階建ての聖路加タワーと、高齢者用居住施設とホテルが入る38階建ての聖路加レジデンスのツインタワーで構成される。ふたつのタワーの間には、空中連絡通路が設けられているのが特徴的だ。 銀座からさほど離れていないが、周辺には居住施設が多く、比較的落ち着いた環境にあると言える。そのため新阪急ホテルも小ぢんまりとおとなしく営業している感じで、大きな注目を集めることはまずない。だが、その分、静かで穏やかな過ごし方が楽しめるホテルなのだ。 ホテルはレジデンス棟の1階と32階から38階部分。客室数はわずか93室で、レストラン・ラウンジは1店舗。会議室はあるが宴会場を持たない小さなホテルである。ビルのエントランスとは別にホテル専用のエントランスがあるが、車寄せはない。 フロントは1階。エントランスを入ってすぐのところにある。壁や床は大理石に覆われ、間接照明をあてた丸みのある天井が白く浮かび上がる内装だ。フロントの前にはソファセットがあり、待ち合わせや出発前後の利用に便利。 フロントから客室までは2基のエレベータが往復している。いずれのエレベータもシースルー仕様だが、32階以下では液晶ですりガラス状に曇らせ外が見えないようにしており、33階以上のアトリウム空間に出ると透明化する。 アトリウムはなかなかダイナミックな空間だ。天井はいくつものキューブを組み合わせたような形状をしており、ガラスの格子それぞれから自然光が降りそそぐ。 各客室階の廊下はアトリウムを取り囲むように設けられており、廊下から下を覗き込むことが出来る造り。アトリウムにはラウンジがあるが、結構居心地がよく気に入っている。 エレベータホールも大理石造りで、ヨーロッパ風のクラシカルな雰囲気が漂う。改めて見るとそこそこ高級感があって、なかなか立派なホテルだ。 利用したのは客室最上階にあるツインルーム。面積は約30平米で、このホテルでは標準的な広さだ。同じ面積のツインでも、スタンダード、モデレート、スーペリアと3種のカテゴリーに分かれている。 スーペリアは料金が少し上がるが、スタンダードとモデレートは同一料金でベッド幅が違うらしい。今回の部屋が正確にはどのカテゴリーなのかははっきりしないが、スーペリアでないことは確かで、ベッド幅は120センチあるように見受けられることから、モデレートではないかと推察される。 客室は、丸くなった天井と、そこに当たる間接照明が特徴的。かつては淡い色調でまとめられていたが、ベッドカーテンやスローケットに濃い色を加えたことで、バランスが傾いた。窓はほぼ正方形のものがひとつ。脇に太い柱があるため、窓の配置が偏った印象もあるなど、スキッとしない形状に感じる。 液晶テレビはその台とともに太い柱を背に斜めに配置。ベッドやマッサージチェアからは見やすい角度だ。テレビ台は収納家具を兼ねている。 ベッドはハリウッドツインスタイル。ベッドボードは壁の隅から隅までを覆っており、ナイトテーブルは最も端に置かれている。ナイトテーブル側のベッドを使う分にはいいが、反対側のベッドにはコントロールパネルもちょっとした物を置く場所もなく不便。 また、ベッドはそれぞれ高さが違っておりアンバランス。マットレスの厚さに差があり、寝心地も大きく違う。これは、薄いマットレスを置いたベッドの下に、もう一台のベッドがあるためだが、3人利用を可能とするために、2人利用の快適性を犠牲にするのは感心しない。 窓際にはマッサージチェアと丸テーブルという奇妙な取り合わせ。他にまともなイスはなく、ガランとして殺風景。これも3台目のベッドを広げるスペースを確保するためだろうが、まったく迷惑なことだ。 逆に入口からデスクユニットまでの家具は、開業当時のデザインとバランスが保たれており、見た目にも違和感がない。デスクユニットには、引き出し付きバゲージ台、チェスト、三面鏡、デスクスタンドとミラー上の照明が設置されている。 ただし、デスクに添えられたイスは、背もたれのない小さなスツールのみ。他の部屋には背もたれ付きのイスが置かれていたと記憶していたので、係に電話をして尋ねてみた。 するとほどなくして、丸みを帯びたデザインのアームチェアが運ばれてきた。デスクにセットするには、適さないデザインだが、先ほどのスツールよりは格段にマシである。 このイスはどこから運ばれてきたのかと思いきや、エレベータに乗る時に判明した。エレベータホール前のコンソール脇に、同じイスがひとつだけ置かれていたのである。おそらく運び去られる前は、両脇に並んでいたことだろう。 さて、室内に話を戻すと、エントランス脇にはクローゼットとミニバーが並んでおり、ミニバーの冷蔵庫ラックの上に設けられたガラス棚には、ミニボトルが置かれている。冷蔵庫内の飲み物も豊富に用意されている。 バスルームは白タイル張りのユニット形式。160×200センチの広さは、窮屈とゆったりの境界線だ。特に立派な部分はないが、清潔感はある。 バスタブは160センチの長さがあり、ゆったりしている。シャワーの圧にも問題なかった。 バスアメニティは一応揃っている。シャンプー類は大型ディスペンサーボトル式で、品質は並。基礎化粧品の大型ボトルが置かれているところは、温泉旅館風。タオルは3サイズが2枚ずつに加え、ボディウォッシュクロスが用意される。 このホテルの魅力は、何といっても見事な眺めである。リバーフロントの開放感と、高層ビル越しに眺めるどこまでも続く街並みのダイナミックさは格別だ。昼夜問わず、いつでも素晴らしい眺めを楽しめる。喧騒から離れた小さなホテルで、心のエンジンギアをニュートラルに落とし、ただうっとりと景色を見て過ごすのも悪くない。 |
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