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大分全日空ホテル オアシスタワー Superior Twin Room | |
ANA Hotel Oita OasisTower | 2010.01.30(土) |
大分県大分市 | 楽-1 |
ARCHIVES ・ 1992 |
3,000円追加でアップグレード あれ以来、JAL便の機内サービスは、感触が大きく変わった。丁寧で心がこもっているという程度を超え、痛々しいほどになり、サービスを受け止める方にも、何か重たいものがのしかかる。 空港ラウンジは混雑していたが、搭乗口付近の待合室はガラガラだった。機内も、前方のクラスJは満席だったが、一般席はかなりの空席があるようだった。これでは飛行機が前につんのめってしまうのではないかと、いらぬ心配をしながら離陸を待った。 離陸直後、隣席の子どもが大声で泣きじゃくり始めた。父親も困り果てて周囲に気遣いを見せていたが、ベルトサインが消えるまでは、誰も手助けはできない。やがてサインが消え、キャビンアテンダントが助けにやってきたが、どうにもおさまらない。 もうひとつ席が空けば、子どもの機嫌もよくなるかもしれない。というより、本音はここから逃げ出したかったからであるが、CAに申し出て後方座席に移った。これで父親も少しは気が楽だろう。 座席は一般席のものになったが、周囲は空席だらけなので、むしろ広々とした解放感が得られた。おまけに、客がいないために暇を持て余していたCAが至れり尽くせりの気遣いをしてくれたことで、まるで気分だけはファーストクラスだった。 大分空港に到着してから、市内までの移動には空港連絡バスを利用した。ホバークラフトが廃止になり、市内へのアクセスはかなり不便になった。バスの運転手はやや粗野な雰囲気があり、荷物室に入れるスーツケースやバッグをドスンと乱暴に扱っているのを見て、冷や汗をかかされた。だが、乗客への挨拶を怠らず、更には笑顔を絶やさない姿勢には感服した。 バスは途中の停留所を経由しながら進み、大分駅までは75分を要した。駅からホテルまでは徒歩。たいした距離ではないと踏んだわけだが、歩道がガタガタで、ホイール付きスーツケースを曳いて歩くには不向きだった。 チェックインを担当したのは、若い女性の係。予約はシングルルームで入っているが、空室があれば、追加料金を払うので広い部屋を用意して欲しいと頼んだ。すると、ジュニアスイートに空きがあり、3,000円の追加で用意できるとの返答だった。 だが、それを信じてぬか悦びするほど未熟ではない。ラックレートで6万円近くも差がある部屋を、わずか3,000円の追加で使わせるなどという権限は、マネジャークラスでなければ持っていないはずである。ジュニアスイートというのが間違いなのか、3,000円というのが誤りなのか、どちらかだろう。 ルームキーを受け取り、アテンダントに案内されて部屋へと向かった。部屋に入ってみると、それはスーペリアツインであることがわかった。これならば3,000円の追加というのが妥当だろう。広さは約30平米。スタンダードフロアでは、最も広いタイプということになっている。 イタリアンテイストを思わせる明るく角ばったデザインの家具は、ホテル開業当時の流行を反映しており、今となっては懐かしい趣きがある。ファブリックはベージュが基調。ベッドにもカバーが掛かっているが、外すとデュベカバー仕上げの寝具が顔を出す。 室内にフロアスタンドはなく、ブラケットとダウンライトで室内を照らしている。テレビは20インチと、とても小ぶりだ。 デスクは壁から直角に迫り出しており、窓を向いて作業ができる環境になっているが、イスの高さがまったく合っていないのには困惑した。色合いも違うので、後から入れ替えたものと思われるが、もっと吟味すべきだったのではないだろうか。 窓とデスクの間に、隠れるようにして置かれているアームチェアは、本来はどっしりとした存在感を見せるはずだが、どうも肩身が狭そうだ。添えられたテーブルは石製でたいへん重い。 客室はすべて高層階に位置しており、どの部屋からも大分市街を一望できる。窓に掛かるカーテンも、壁紙と似た淡い色だが、窓際の梁に設けられたハロゲンダウンライトから広がる光条がドレープを照らし、波打つ布のシルエットが美しく浮かび上がる。 クローゼットは木目の引き戸。ミニバーにもハロゲンのダウンライトがあって明るい。冷蔵庫には各種飲みものが用意されているが、ボトルの向きがまちまちで、ややだらしない印象を受けた。 バスルームはタイル仕上げ。カーブを描くベイシントップには、窓際の丸テーブルと同じ黒い石を使っている。ベイシンのカランは、パンパシフィックホテル横浜で使われているのと同じデザイン。せっかくのセンスのよさを、無粋なハンドソープのボトルが台無しにしている。 バスタブはプラスチックだが、160センチの長さがあり、ゆったりと浸かれる。シャワーのホースにもメタルを巻いたタイプで、シャワーヘッドそのものも重たいので、シャワーを手で持つと疲れる。 バスアメニティは、ディスペンサーボトル入りの廉価な国産品。かごに入った細かいアイテムは、全日空ホテル共通のもので揃えているが、あまり種類は多くない。 3,000円投じたことで、前回とは違ったタイプの部屋に泊まることができたが、内装のテイストは共通しているので、さほどの目新しさは感じなかった。多少、広い部屋で過ごせたという解放感で満足するとしよう。 各客室階とロビーを結ぶエレベータは2基。高層レストランや宴会場と共用なために、いつも長時間待たされるのが不満だった。 朝食は2階のレストランにて。前回は「折鶴」で和朝食を食べたので、今回は「グラッチオ」のブッフェにトライしてみた。少し遅めの8:00に出向いたが、店を出るまで混むことはなかった。 内容は地方の全日空ホテルの標準的な品揃えだが、窓のない店での朝食はあまり気分が晴れない。テーブルの配置も雑然としており、ホテルレストランらしさが不足しているように感じた。 |
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