クラウンプラザ神戸 Club Deluxe Twin Room | |
Crowne Plaza Kobe |
2009.07.05(日)
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神戸市中央区 |
怒-3
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事前決済 | 実に13年ぶりにこのホテルに泊まった。その間にホテルの名称が変わり、館内の様子も改装で大きく変化しているとのこと。どのようになったのか体験しようと、泊まってみることにした。
クラウンプラザ神戸へのアクセスは、新幹線新神戸駅からならしゃれた架け橋を渡って、大理石の壁に囲まれたエスカレータを利用すればロビーに到着するが、地下鉄からだと環境は大きく異なる。 地下鉄駅からは北エレベータが便利だが、現在、ホテルの下にある商業施設にはパチンコ店が入居しており、ホテルロビー階にも通じているエレベータがパチンコ店の階にも停止するようになっているので、騒々しい空気に触れさせられることも少なくない。この現実だけで、高級ホテルとしてのイメージに大きな影響を及ぼしている。 だが、4階にあるロビーにまでその喧騒が伝わってくることはない。しかも、久しぶりに見るロビーは記憶にあるよりも立派に見えた。シンプルな空間は淡い色の大理石で仕上げられ、中央にはダイナミックなフラワーアレンジメントが飾ってある。その周囲にぽつりぽつりとアームチェアが置かれているだけで、大部分のスペースには何もなく、美術館のホワイエのような雰囲気だ。その奥にはアトリウムを囲むように窓があり、その周辺にもイスやテーブルが用意されている。 フロントカウンターは、メインエントランスの脇、やや奥の方に位置しているが、今回はクラブフロアを予約してあったので、ベルアテンダントに声を掛けて、専用のレセプションへと案内してもらった。クラブフロアの専用カウンターは37階のラウンジに付帯しているが、クラブフロアへはエレベータのキー操作が必要なため、チェックイン前は係に連れて行ってもらわなければアクセスできない。 チェックインはクラブフロアの責任者と思われる落ち着いた男性によって行われた。手続きそのものはとても丁寧で好印象だったが、最後に支払い方法を尋ねられてから、場の雰囲気は一変した。 今回の予約は公式サイトから行い、その際に表示された案内に従って事前決済を済ませていた。画面上では、クレジットカードによる決済までが行われたように表示されていたので、いずれカードに請求が来るものと解釈していた。だが、ここで係がいうには「事前決済にはなっていない」とのこと。面倒だと不快に感じながらも、予約時のことを詳細に説明した。 すると「カード番号の入力と与信は、キャンセル時のギャランティーのためであって、事前決済ではない」と言い出した。ならば、予約条件にその通りに記載すべきではないか。事前決済とあれば、あらかじめ支払いが済んでおり、現地で重ねて請求されないことを示していると解釈されて当然である。 これに対しては、システム上の都合を理由に、あれこれと言い訳を重ねられたが、ここでもう一度支払いを求められても、現時点でカード会社に請求が回っていないという保証は得られないし、もし二重請求されたら、それを取り消すには、ここでのやり取り以上に無駄な時間を費やすことになる。二重請求はしないので安心して欲しいと支払いを懇願されても、システムの都合を優先させて、客を惑わすことには無頓着な連中の頼みごとなど、申し訳ないが聞き入れるわけにはいかない。 決済はあくまでシステム上に表記された通りに行うようにと伝え、ここでの支払いは拒否した。接客しているスタッフは言い分を理解して、深く頭を下げていたが、おそらくシステム管理の人間は、こうした現場での苦労を考えもせずに、別室で仕事をしているのだろう。その者らを呼び出して直接怒鳴ってやりたい気持ちを抑えるのは容易ではなかった。 クラブフロアの客室は30階から32階と37階にあり、今回用意されたのは32階にある禁煙デラックスツインルーム。スイートを除いては、最も広く条件のよい部屋である。このタイプの魅力は、何といっても東と南に向いた2面の窓があることだ。古いホテルなので窓そのものは大きくないが、それでも昼は六甲山系の緑が、夜は市街地のまばゆい夜景が望め、神戸を代表する美しい眺めを独占する気分が味わえる。 実際、この眺めさえあれば、部屋の中などどうでもいい気がしてくるが、室内も悪くはない。木目もファブリックも淡い色を使い、カーテンをコットン製にするなど、ナチュラルなテイストが感じられ、全体をスッキリとシンプルにまとめている。 東向きの窓際にはアームチェアとテーブルを、南向きの方にはカウチ風のソファとローテーブルを置き、窓の近くをくつろぎのスペースにあてている。ただ、隣室にも同じタイプの部屋があるが、東側の窓が欠けているので、同タイプを予約しても必ずしも2面の窓があるとは限らないので注意が必要。 改装前にもこのタイプを利用したことがあるが、当時ベッドがあった場所にデスクユニットを、カウンターデスクがあった場所にベッドを置き、配置を逆転させている。これはこれで空間配置に無駄がないように感じるが、入口からベッドが丸見えになるのは、やはり落ち着かない。それを意識してか、ヘッドボードの一部をウイング状に90度まで動かせるようになっており、ベッドから入口への視線を遮ることができるが、根本的な解決にはなっていない。 デスクやテレビは、カウンター型のユニットにまとめられており、ワークデスクはカウンターから張り出すようにして設置され、レザー張りのオフィスチェアを添えている。デスク脇にはパソコンがあり、それとは別にデジタル放送が観られる37インチテレビも置いている。ミニバーもオープンラック風で、ドリップコーヒー、紅茶のティーバッグ、ミネラルウォーターが用意されている。このように、居室はスッキリと開放的な家具でコーディネートされており、収納スペースはほとんどない。 では収納はどこにあるかというと、アウトベイシンの脇に、棚と引き出し付きのクローゼットを設置している。片開きの扉はミラー張りになっているが、常にクローゼットの片側がオープンになってしまうのが気になった。ベイシンは新調され、スツールを添えている。 バスルームは160×160センチのユニットで、バスタブとトイレが並ぶスタイル。こちらは壁のクロスを替えた程度で、以前の様子を留めており、もう一歩突っ込んだ改装をして欲しかった。タオルや3サイズが3枚ずつ、バスローブも用意されている。 37階にあるクラブラウンジは、かつてエクスクルーシブなトップスイートがあった場所を改装して使っている。スカイレストランよりも上の階、ペントハウス的な位置にあるラウンジだ。ラウンジ内は、レセプションデスクから連続しているリビング風のコーナー、フードカウンターのある広々としたパーラー、そしてミーティングルームで構成されている。 パーラーには、くつろぎに適したソファと、食事向きのテーブル席があるが、テーブルは小さく簡易的な印象がある。また、一部は喫煙席だ。特に夕方から夜にかけてのカクテルタイムには、ゆったりとした雰囲気の中、フィンガースナックや自分で作ったオリジナルカクテルとともに、素晴らしい夜景を楽しむことができる。朝食は基本アイテムの他、フレッシュサラダや温野菜、スープなども揃うが、パンやフルーツの種類は少ない。 レストランを利用する機会はなかったが、あまり興味をひかれることもなかった。チェックアウトは、37階まで上がるのも面倒に感じられ、4階のフロントで行ったが、スムーズに行われ、気分よく出発することができた。 |
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クラウンプラザ神戸(公式サイト) | |
以前のレビューはこちら→ | 960406 960603 |
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