12月の沖縄 |
2007.12.06(木)
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ジ・アッタテラス クラブタワーズ Luxury Room | |
The Atta Terrace Club Towers |
楽-4
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2度目のアッタテラス。前回同様早々の到着となったが、チェックインはすべてがスムーズだった。車寄せでは「お帰りなさいませ」と歓迎の気持ちがこもった出迎えがあり、レセプションでアマレットティーを飲みながら手続きをした。前回とただひとつ違うのは、今回は晴れているということ。心を洗う雨の森もいいが、太陽の日差しはすべてを輝かせる。
すでにクローズになっているプールだが、一年を通じて清潔な水を湛えており、水面が風に揺れてきらきらと光っている。位置によっては、遠くの海や空と連続しているようにも見え、アッタテラスを象徴するプールだ。一番眺めのいい場所にレセプションを配置するというのも、テラスホテルズらしい。 今回用意された客室はサウスタワー7階のラグジュアリールーム。面積は57平米で、デラックスルームより5平米広いことになっているが、広さの違いはそれほど感じない。だが、格段に違うのは採光である。デラックスが1面の窓しか持たないのに対し、ラグジュアリーでは居室に2面、そしてバスルームに1面と、計3面の窓があって、カーテンやブラインドを開け、バスルームの扉も開放すると、宙に浮いているような感覚すらある。これぞラグジュアリールーム最大の魅力だ。 室内の設備はデラックスルームとほぼ同等だが、家具の色がこちらはダーク系で、より落ち着いた印象。ローテーブルには、ウェルカムフルーツとテラスオリジナルの「ちんすこう」が用意されている。フルーツは丸ごとのままだが、ナイフなどが見当たらない。そのままかじる気にもなれず放っておいたが、後にミニバーの戸棚に皿とカトラリーが収納されているのを発見した。ないよりはマシだが、フルーツの脇にちょっとしたカードでも添えて、カトラリーの収納場所を知らせてはどうだろうか。 入口のコンソールにはポインセチア、そしてテーブルには小さなクリスマスツリーを置いて、クリスマスの演出をも忘れてはいない。また、各部屋からは高速インターネットが無料で使えるのだが、そのジャックがソファのサイドテーブルの影に隠れており、そこにケーブルを挿すには、サイドテーブルを一度移動させなければならず、とても面倒に感じた。もう少し場所を考えて欲しかった。 テレビは23インチで、DVDプレイヤーを備えており、最初に部屋に入った時は、備え付けのCDでナチュラルなBGMが流されていた。ミニバーには有料の各種飲み物の他、無料のドリップコーヒー、テラスオリジナルのサンセットティー、月桃茶、ミネラルウォーターなどが用意され、カップ&ソーサーやポットも味わいのあるデザインだ。トレーに載せてバルコニーのテーブルに運べば、風を感じながらのプライベートなティータイムが楽しめる。 サウスタワーの場合、01番と04番がラグジュアリーだが、バルコニーの半分が壁に面しており、眺めが半分近く遮られるのが残念。更に04番の場合は、開けている側にノースタワーが迫るために、目隠しの衝立が設けられているので、眺望の条件はよくない。バルコニーからの眺望的にはデラックスの02番が一番いいように思う。 バスルームはとても魅力的。デラックスよりも更に広く、約20平米という圧倒的な空間に、ダブルベイシン、ふたつのバゲージ台とハンガーレールを備えている。ロングサイズのバスタブは窓に迫り出しており、時には日光浴気分で、時には月や星を眺めながらの入浴を楽しめる。だが、ブラインドを開け放つなら、見られる覚悟も必要だ。独立したトイレやシャワーブースにも窓があるが、それらは曇りシールで目隠しされている。 タオルは4組で、バスローブの代わりにワッフルガウンとナイトウェアを用意。前回はシャワーの水圧に不足はなかったが、今回は弱々しい印象で、途中で湯温が大きく変化して困惑した。客室の稼働状況にも影響されるのかもしれない。そして、一番気になったのはバスルーム床の排水傾斜だった。バスタブ内でうっかり滑ってコケそうになった際、湯が波立って少し床に溢れてしまった。 その湯は排水溝(ここの場合はシャワーブース)に向かわず、なんと居室の方を目掛けて流れていくではないか。まるで意思を持った未知の生命体のように。慌てて飛び出してバスタオルで阻止したが、本来ならばその必要がないように排水傾斜を計算して施工するべきだったと思う。壁の塗り方も粗雑だし、カーテンが中央で互い違いになれない一本レールであるなど、高級ホテルの施工としては粗末な印象が否めない。上階からの足音や排水の音も、かなり気になった。せっかくの隠れ家的ホテルなのだから、完璧なプライバシーと他人が気にならない環境を実現して欲しいものだ。 前回は工事中だったホテルの果樹園がソフトオープンした。宿泊棟の脇から木製の歩道を辿って、小さな谷を越えてアクセスするルートは、ちょっとしたジャングルアドベンチャーの気分が味わえる。途中、やんばるの自然を垣間見ることもできて面白い。果樹園は、着々と整備が進んでいるが、まだ苗木の状態で、実りを見るのは来年以降となりそうだ。果樹園の中央にある東屋にはライブラリーやソファが設けられ、歩きつかれたらここで無料のミネラルウォーターで喉を潤すといい。この果樹園で、将来どんなアクティビティを楽しませてくれるのか、大いに期待したいところだ。 夕方客室でくつろいでいると早々とターンダウンが来た。食事の予約は19時からしてあるのだから、食事の間に来ればいいのに。そうした連携と知恵は働かないらしい。タオルは交換するが、アメニティの補充はなく、ゴミもそのままという、中途半端なターンダウンだった。 ディナーは「ファインダイニング」にてShimaキュイジーヌコース11,550円を。県内の食材を活用したコースは目にも鮮やかで、何となく健康によさそうにも感じられる。ワインリストは偏っている。シャンパン以外、フランス産ワインがひとつもないのだ。コースの品揃えを見て、サシャーヌモンラッシェあたりを注文したいと思ったが、その代わりの品を見つけることはできなかった。 また、宿泊客専用のレストランであるにもかかわらず、コーヒーを出したらすぐに会計伝票をテーブルに置くというのは無粋。クラブタワーズなどと銘打つのなら、顔パスにしてもらいたいくらいなのに。かと思えば、プールサイドで朝食を楽しんでいると、受信したFAXが直ちに届けられるなど、気の利いた一面もある。今後も、更に洗練を重ねて、安らぎと驚きに満ちたオンリーワンリゾートに成長して欲しい。 |
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ジ・アッタテラス クラブタワーズ | 071101 |
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