選択ミス |
2006.11.07(火)
|
大阪全日空ホテル Premium Floor Superior Single Room | |
ANA Hotel Osaka |
哀-3
|
|
|
この日の大阪は、気持ちのいい晴天だった。梅田の高層ビルの谷間から見上げる空は、高原で見る空のように青かった。明るい屋外から、大阪全日空ホテルのロビーに足を踏み入れると、一瞬薄暗く感じ、なんだかにわかに洞窟にでも入ったような気分だった。玄関ではドアマンから元気に声を掛けられ、館内に入ったらすぐにベルアテンダントが荷物を持ってくれた。みんな「あんしん、あったか、あかるく、元気」を体当たりで実行しているよな感じ。それはそれでいいのだが、ロビー全体としては閑散としており、その元気はまるで観客のいない祭り神輿のようで虚しくもあった。
昨年来た時はまだ、ロビーのなかほどに、吹き抜けから静かに流れ落ちてくる水の演出があった。そのささやかな水の滴りには、上品な奥ゆかしさのようなものが感じられて好きだったのだけれど、いつのまにか単なる池になってしまった。水が動かないのでは、止まってしまった風車のようで面白くない。その池の前には、3つのクリスマスツリーがディスプレイされ、青白く幻想的な光を放っていた。 今回の客室は、昨年利用した時と同じカテゴリーのプレミアムフロアにあるスペリオアシングルルーム。予約どおりの部屋が用意された。今回は比較的割引率の低いプランで予約したので、場合によっては広い部屋にアップグレードされるかもしれないと思っていたが、それは獲らぬタヌキの皮算用だった。周囲の部屋は空室だらけなのだから、ちょっとサービスして客の気分を高めておけば、次にも利用したくなるだろうに。この部屋では割引プランを使ってでも割高感が残る。 プレミアムフロアなどと大層なネーミングをしながらも、部屋の質感はビジネスホテルの域をまったくでない。22平米の面積に、カバーと一体化した寝具、調光が一切できずにムードのカケラもない照明、20インチしかない小さなテレビ、3平米以下の窮屈なバスルームなど、同程度の料金設定をしている近隣の外資系ホテルと比べると、客室クオリティで惨敗だ。そして、この部屋は特に窓が小さく、1メートル四方しかない。今日はこのホテルを選んで失敗だった。こんなことならウェスティンあたりにしておけばよかった。 夕食はロビー階のコーヒーショップ「カフェ・イン・ザ・パーク」を利用した。いつも混雑しているというイメージがあったが、この日はとてもすいていた。コーヒーショップの王道をいくバラエティ豊かなメニューに加え、ユニークなオリジナル料理も用意してあり、ひとりで利用するには便利な店だ。サービスは折り目正しい印象で、よくテーブルを見てサービスをしている。 このホテルの5階には、会員制のプール&サウナ「サンテロワ」がある。プールは15メートル長で、サウナは男性専用、ジムを持たないという時代遅れの設備だ。にもかかわらず、宿泊客の利用は1回3,150円と高額の設定になっている。タオルやバスローブは豊富に用意してあるが、サウナや浴室は小さい。3人以上入ると混んでいるという印象になりそうだ。だが、係は親切丁寧で、帰り際も扉を開いて見送ってくれる。 チェックアウト後には、ロビーラウンジ「グラスアンブレラ」の1,000円ランチを。この日のメニューは、フカヒレスープ、ライトミール3種とパン3個のワンプレート盛り。食後には、アニスのアイスクリームとマロングラッセ風味のフレーバーティーが付く。とても安いがクオリティはそれなり。ゆったりとした空間で過ごせるというのが一番の魅力だ。 |
|
|
|
大阪全日空ホテル | 040320 050915 |
公開中リスト
| 1992 | 1993 | 1994 | 1995 | 1996 | 1997 | 1998 | 1999 | 2000 | 2001 | 2002 | 2003 | 2004 | 2005 | 2006 | 2007 | 2008 | 2009 |
| ホテル別リスト | レストラン別リスト | 「楽5」「喜5」ベストコレクション |