植物たちが枯れていく |
2006.10.01(日)
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指宿いわさきホテル Executive Twin Room | |
Ibusuki Iwasaki Hotel |
哀-2
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南鹿児島駅から快速なのはなDX5号に揺られながら、指宿へ向かった。まさに菜の花を思わせる眩しい黄色の車体が、海岸線を縫うようにして疾走する。実際にはそれほどスピードが出ているわけではないが、気動車が精一杯頑張っている様子は、まさに「疾走」という感じだった。
指宿いわさきホテルへ来たのは、ほぼ1年ぶりのことだった。ワイルドで不思議なダイナミックさや、スケール感があるのに人が少ないという季節はずれ感にちょっぴりハマッてしまい、再度訪れることになった。この広大な施設を貸切気分で利用する贅沢は、なかなか他では味わえないものだ。 今回利用した客室は、建物の先端に近い辺りに集中してあるエグゼクティブツインルーム。海に迫る眺めと客室面積のゆとりが特長だが、エグゼクティブルームといってもラウンジがあったり、特別なサービスがあるわけではない。スタンダードルームやタワールームに比べると、幅、奥行きともに一回り大きく、内装が若干グレードアップしている、いわばデラックスルームのようなものだ。なんといっても海に近いバルコニーから、錦江湾の雄大な眺めを存分に満喫できるのが魅力。各バルコニーにはブーゲンビレアの植え込みがあるのだが、ほとんど枯れてしまっているのが残念だった。 ベッドは120センチ幅が2台並び、ナイトテーブルがないのでベッドの位置を自由に調整することが可能。また、ベッドに横たわりながらでも、海や対岸の山を望めるようになっている。ナイトスタンドや電話機などは、ベッドボードの上が棚状になっているので、そこにセットしてある。ベッドと反対側には、テレビが載ったチェスト、引き抜き式冷蔵庫の入ったキャビネット、バゲージ台、小さめのラブソファが並ぶ。デスク兼ドレッサーは、ベッドの脇に、バスルームの方を向けて設置されている。 バスルームは約7平米と広い。白いタイル仕上げで、スタンド型ベイシン、大型バスタブ、広い独立シャワーブース、トイレが設置されている。タワールーム同様に、客室に向かって開く小窓もある。タオルは大小2枚ずつで、バスローブや浴衣はなく、アロハが用意してあった。アメニティは、ポーションのシャンプー類など、やや物足りない品揃えだった。 昨年来た時は、夕方から急に賑わってきたが、今回は夜になっても閑散としたままだった。完全なシーズンオフという感じ。日中、館内や敷地内をいろいろと散歩して回ったが、出会ったのは一組の韓国人夫婦だけだった。敷地内の芝はよく手入れされているが、他の植物はどれも元気がなかった。手入れを怠っているわけではないようだが、何かの原因で枯れたり傷んだりしている。特に蓮の池はひどかった。まるでこの敷地が「リトル地球」に見立てられ、星が徐々に荒れ果ててゆく様を暗示しているかのようにも感じられた。 夕方から砂蒸し風呂に行った。ここだけは他に比べれば賑わっていたが、それでもピーク時に比べると客がいないも同然の空きようだ。波の音を聞き、海風を頬に感じながら、じわじわと汗をかくのは気持ちがいい。横一列に並んだ客は、ほとんどがきみまろ世代のおばちゃんたち。これはこれでなんとも平和だ。砂から起きて、上がり湯で砂を流した後は、最上階の空中温泉へ。空中とは大袈裟なと思いきや、これがまた絶景。風呂場そのものは小さいが、床から天井までが一面の窓になっており、海原に浮かんでいるような気分を味わいつつ、こんな眺めの客室があるといいのになぁと思った。 夕食はチェックイン時に予約したスカイレストラン「Taste of Dreams」で、5,725円のコースを。夕食はどのレストランも5,725円らしい。先客は2名、後から来た客が1組と、終始ガラガラだったが、スタッフには笑顔があり、若いのに優雅なサービスを習得していて感心した。コース料理は、フレッシュサーモンのマリネ、茸のスープ、カラスカレイのポワレ・グルノーブル風、特選牛ヒレ肉のグリル・マスタードソース、サイドサラダ、マロンムース、コーヒーという内容。一皿ごとのポーションは控えめだが、味はオーセンティックで安心できるもの。昔ながらのリゾートの雰囲気を満喫した。 |
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指宿いわさきホテル | 051022 |
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