天井高は240センチ、ベッドは110センチ幅、窓は小さく、眺めも悪い。何ひとつ心を解放してくれるもののない空間で過ごす時間は、懺悔のようだ。早めに横になろうと思いベッドに入ると、枕や寝具から、加齢臭と整髪料の入り混じった臭気が漂ってくる。こんな時のために、というわけではないが、バッグに清潔なスポーツタオルがあったので、それを当て布にしてみたら、随分と緩和された。

確か、廊下には自販機コーナーがあったなぁと思い、飲み物を買いにでたが、それらしいものは見つからなかった。よく調べてみると、自販機コーナーは5階と11階にしかないらしい。前回は11階だったので、たまたま同じフロアにあって便利だったというわけか。仕方ない、5階に行ってみようと、エレベータのボタンを押すが、2基しかないエレベータは、夜遅くになってもフル回転。帰りも同様にかなり待たなければならなかった。後で気が付いたが、1階にはセブンイレブンとタクシー会社がある。1階まで行けば、少しは気分転換にもなったかもしれない。

2階のレストランは、24時まで営業しているが、困ったことに21時以降はドリンクと乾き物おつまみとケーキのみしかない。ちょっとお腹がすいて何か食べたかったのだが、用意できないと言われてしまった。駅まで歩けばロイヤルホストもあるし、近くには居酒屋みたいな店が数多くある。ホテルの店に来る客など少ないということなのかもしれないが、サンドイッチやカレーくらいはあってもいいのではないかと思った。とにかく気が滅入ることの多い滞在だった。