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2003年12月30日

芝パークホテル Standard Room
楽-1 多湿
別館ロビー
年末でいつもよりも落ち着きがあるからか、スタッフも以前感じたよりはるかにのびのびとしており、サービスが丁寧で好印象だった。努力家揃いの若いベルたちも、積極的でゲストの役に立つことを楽しんでいるように見えた。ロビーではすでに正月の飾りつけが進んでおり、新年の準備が整いつつある。

9月にパークホテル東京をオープンさせたが、おそらくあちらは予想外の苦戦を強いられているようで、後に予定されていた芝パークの改装にも、少なからず影響があるのではないだろうか。

今回利用した客室は、とにかく湿気がすごかった。喉が痛くないという点ではよかったかもしれないが、これだけ湿気がこもると、今度は見えないところからカビの胞子でも飛来しそうな気がしてくる。目に見えないだけに安心し切れないものを感じた。窓はくもるどころか、絶えず水滴がしたたり落ちている。その窓の向こうに見えるのは、目に前に立ちはだかる建物の壁だけで、眺めはゼロに等しい。

薄暗いとの意見が多かったのか、窓際のシッティングスペースに、蛍光灯のシーリングライトを設置した。窓が小さく、窓際の壁でさえ半分はふさがっているので、狭い面積とあいまって、室内は窮屈な印象がある。ベッドもまた極めて狭く、寝心地もいまひとつだった。窓際にドレッサーがあるものの、ライティングデスクがない。テレビは比較的新しいながら、向きを変えることができないし、チャンネルそのものも面白くなかった。

バスルームは広くないが、明るく清潔感があった。アメニティもそれなりに揃えている。カランからの湯が非常に高温なのが珍しかった。LANはビジネスルーム、ダブル、スーペリアツインの一部に設置されているらしいが、それ以外のタイプにはない。駐車場は無料で利用できるが、ラインの幅がとても狭く入れにくいのが難点だ。

別館ツインルーム アームチェアはふたつ

狭いシングルベッドが2台 窓際のドレッサー

回らないテレビと冷蔵庫 リフレッシュメント

ユニットバスはタイル張り アメニティ

客室階廊下 玄関

2003年12月30日/12月31日 昼
芝パークホテル キュイジーヌフランセーズ「タテルヨシノ」
喜-4 正統派の新スタンダード
水辺の客席
パークホテル東京の同店でも見事な料理に感嘆したが、芝の店の方がよりグランメゾン的で、スケール感の中に深い落ち着きがある。2日連続で訪れたが、とりわけ初日には五感を震わす価値ある時間を過ごすことができた。

昼のコースは3,500円、5,000円、6,500円の3種類。31日には3,500円のコースは用意されなかった。2日間とも6,500円のコースを注文したが、料理はチョイスが可能で、メートルドテルがその日のスペシャリテなども勧めてくれるので、イメージを膨らませながらコースを仕立てられる。汐留のシェフは福岡出身で、芝のシェフは北海道出身とのこと。それぞれに得意とする素材にも違いがあり、個性が出るようだ。

料理はいずれも素晴らしいが、特に喜界島のこやぎのカルパッチョ、栗のポタージュが印象的だった。盛り付けはシンプルだが、素材の存在感をダイレクトに伝えるもの。デセールは手が込んで美しい。

サービスは役割分担がきちんとできた正統派。スタッフの数も十分で、行き届いている。初日には実に快適で心地よいサービスだったが、翌日は若干違っていた。サービスの内容に不行き届きがあったわけではないが、スタッフが違うため、前日に見事だった緊張感とやわらかさの調和がまったく見られなかった。この日に訪れたゲストは、不幸かもしれない。しかし、店はガラガラだった。

更に、この店では朝食も提供している。しかし、パンはタテルヨシノで焼いているが、そのほかはスタッフもホテルがやっているそうだ。アルバイトらしき女性スタッフは、フローリングをカツカツと音を立てて歩くし、私語が多く落ち着かない。同じ空間で、素晴らしい調和があったり、たるんだ醜い振る舞いがあったりと、まるでコンサートホールのよう。

ファザードのサイン 店内

朝のサラダ 朝のコーヒー

[芝パークホテル] 010616

Y.K.