リーガロイヤルホテルといえば、大阪を代表する国際ホテルとして有名だが、ひとつのホテルの中に、ビジネスホテル顔負けのプライスで滞在できるシングルルームから、1泊100万円のスイートまで、実にさまざまなクラスの客室が存在する、非常に幅の広いホテルだ。その規模と多様性ということでは、間違いなく大阪随一だろう。客室はシングル主体でリーズナブルなウエストウイング、クラシカルでデラックスな内装のタワーウイングに大別できるが、タワーウイングの高層階には、更にサービスを充実させたプレジデンシャルタワーズがある。レストランやショップも非常にバラエティ豊かで、およそのことは館内で事足りる、ひとつの街のようなホテルだ。
今回利用した客室は、タワーウイングのスタンダードツインルーム32.7平米。標準的なホテルらしいレイアウトの客室だが、ひとりで利用するには十分の広さがあって快適だった。クラシカルながら明るいインテリアはくどすぎることもなく、特にファニチャーは高級感を漂わせていた。
しかし、建物そのものは古いので、バスルームの設備や壁の薄さなど、最新ホテルには及ばない一面も確かに存在した。ブローシャーなどを見ると、ベッドには落ち着いた色合いのカバーが掛かっており、室内の雰囲気とよくマッチしているが、実際にはそのカバーを用いることなく清掃を仕上げているので、ベッド周辺は軽々しく見えるのが残念だった。
ミニバーには無料サービスのミネラルウォーター、急須つきのお茶セット、更に気が利いたことにテーブルにはウェルカム和菓子まで用意されていた。お茶はティーバッグだが、かわいらしい茶筒に入っているので、外国人のみならず日本人でもちょっとうれしくなる。使用済みのティーバッグを出すための、ガラスの小皿が用意されているものよかった。
バスルームも標準的なつくりだ。タイル張りで清潔感があり、アメニティは豊富に揃っている。すずらんの香りがするソープが印象に残った。また、バスタオルのサイズが特大で心地よかった。バスローブは見当たらなかった。サービスも概ね良好。ロビーのクリスマスディスプレイはメルヘンチックで、ほっと心が和むものだった。数々のショップもまたクリスマス前の華やかさがあり、見ているだけで楽しい気分になる。
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