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2002年9月18日

パンパシフィックホテル横浜 Deluxe Room
楽-2 シングルベッド
デスクの上の案内

夜遅いチェックインだったが、接する係は総じて明るく親切な雰囲気を保っており、感じがよい上にスムーズであった。鉄道の時間を知りたかったので、コンシェルジュに時刻表を借りようとすると、一緒になって時間を調べ、メモにまとめてくれるという積極的な対応にも好感を持った。パブリックエリアには夜遅くでも複数の係が待機しており、鏡面のように艶のあるステンレスの手すりにも曇りがなく、よい状態に保たれている。小ぢんまりとしたフロント周辺に比べると、エレベータホールは広々としており、効果的な照明に浮かび上がるようにして配置されたカウチソファが目を引く。客室階の廊下は木目の壁が温かみを感じさせる落ち着いた雰囲気だ。

このホテルは海からの風を肌で感じられるバルコニーが特徴的だが、今回利用したのは裏側に位置し、バルコニーを持たないカテゴリーの客室だった。遅いチェックインで、しかも早い出発を予定していたので、このタイプ十分であるだけでなく、利用したことのない客室だったこともあり、むしろ興味があってこのデラックスツイン選択した。面積は40平米。バルコニー付きのエグゼクティブツインと比較しても3平米しか差がない。

バスルームの仕様は同じで、室内の設えも概ね同等だが、バルコニーの有無以上に大きな差はベッドだった。幅98センチと大変狭く、しかもエキストラベッドかと思うほどに固くて寝苦しい。室内にはゆとりを感じるが、40平米もの広さを持った客室に、なにもこのようなベッドを入れることもなかろうにという気にさせられた。窓からの眺めはさほど悪くない。海側に比べればさすがに見劣りがするものの、みなとみらい地区や横浜駅方面の景色もなかなかのものだ。片方だけに開くカーテン、大型のオットマン付きソファ、丸いテーブルに2脚のイス、アーモアに納まったテレビなど、インテリアに対する工夫は万全だ。インスタントコーヒーやティーバッグとともに、リモージュのカップ&ソーサーが用意され、くつろぎのひと時を楽しめるものいい。

バスルームはひときわ広く取った。扉を開けると、正面にベイシンと一面の鏡があって、ゆとりある空間をより一層広く見せている。大きなバスタブ、そして反対側には曇りガラスで仕切られたトイレとシャワーブースが並んでいる。ベイシンの天板には石を使ったが、その他はタイルとビニールの壁紙を使って仕上げている。アメニティやコンセントにまで美意識を注いだが、ビニールシールの壁紙は、せっかくの空間を安っぽく見せてしまって残念だった。また、シャワーブースが四方を壁か曇りガラスで囲まれているため、中に入ると非常に鬱陶しい。そして、このカテゴリーの客室にはバスローブは備えられていなかった。クローゼットにハンガーが4本しかないというのも、不思議でならなかった。

結論から言えば、この部屋も悪くはないが、価格の差が歴然としていない限り、海側のバルコニー付き客室を選んだほうが、満足度ははるかに高いだろう。このタイプは急な宿泊で、できるだけ安く抑えたい場合に限る。平日なら驚くほど手頃な価格で利用できるのでねらい目だ。週末に特別な夜を過ごすなら、奮発してでも上のカテゴリーの客室を選びたい。

アーモアとダイニングテーブル兼ライティングデスク 窓際にはオットマン付きソファ

幅の狭いソファ ソファ脇のスタンドは読書に最適

バスルーム脇の鏡に映りこんだ室内の様子 テレビの下にはグラスなどが置かれている

ベイシンの左にシャワーブースとトイレのブースが並んでいる 反対側はバスタブ

充実したアメニティ コンセントにもセンスが光る

[パンパシフィックホテル横浜] 981002 981116 010510

Y.K.