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2002年4月13日

横浜プリンスホテル Standard Room
楽-1 フラワー・プロムナード
外観
到着時、ドアマンはいなかった。仕方なくエントランスから館内をのぞいて、ベルを呼び止めようとしたが、ベルキャプテンデスクを含め、ロビー周辺にベルアテンダントの姿はなかった。フロントデスクには、数人のクラークが立っており、取り急ぎ対応する仕事もないようで、手持ち無沙汰にスタッフ同士立ち話をしていた。そうか、時代が時代だからとうとうベルが廃止されて荷物は自分で運ぶようになったのかと思い、1泊にしてはずいぶんと多い荷物を自ら運んでチェックインを行った。チェックインを担当した若い女性のスタッフは、多少不慣さが残っているものの、人当たりがよく、とても感じがよかった。まだ経験は浅いかもしれないが、仕事に楽しみを見出しているようだった。

キーを渡され、手続きが終わった。自分で荷物を運んでゆこうとしたら、彼女がカウンターから出てきて、客室まで運んでくれた。親切でますます印象がよくなった。しかし、客室エレベータまで向かう途中、何度もベルアテンダントとすれ違った。なんだ、いるんじゃん。振り返ってベルデスクをもう一度見ると、宅配用のダンボールを整理しているベルアテンダントの姿が見えた。なんか違うぞと思いつつも、常識で割り切れないものプリンスならでは。

客室階の廊下は、建物の形状に沿ってとても長く続いている。端のほうの客室にアサインされているため、エレベータホールからかなりの距離があった。室内は古さの割にはきれいに使われている。スタンドが多くて明るいし、優しい色調でコーディネートされており、くつろいだ雰囲気。はじめは好きになれなかったプラスチック製のベイシンやバスルームも、軽やかさや柔らかさが感じられ、この空間にはあっているような気がしてきた。

寝具は清潔なデュベカバーを掛けた羽毛で、快適に眠ることができる。不便な点としては、コンセントが少ないこと。また、飲食店が館内に多い割には、ちょっとした食事を気軽にとれる店がないことなど。そして、駅からホテルへと続くプリンスホテルの私道が、通り抜けをするホテル外の車で渋滞していることがあるのも好ましくない。

横浜プリンスホテルの新しい顔として、フラワー・プロムナードがオープンした。宿泊客でさえ別に入園料を支払わなければならないので、どれだけ盛るかは疑問だが、試しに入園してみたところ、想像以上に充実した植物公園に仕上がっており、見ごたえもあった。熱帯圏の植物をレイアウトした温室の一部にはチャペルも設けられている。そのほか、屋外にはバラ園や日本庭園など、いくつかのセクションに分かれているが、いたるところにアバンギャルドなオブジェが配置され、それを見て回るのも興味深い。園内にカフェテリアがあるので利用したが、まったく不慣れで辟易した。また、入園料が不要なところに、ガーデニング用品やさまざまな植物を扱う大きな店舗があって、むしろこちらの方が大人気という感じで賑わっていた。

照明器具が多く陰影のある室内 落ち着いたカラーコーディネート

清楚なデザイン 客室フロア廊下から見る貴賓館

アウトベイシンスタイル バスルーム内

温室を見渡す ちょうど藤がいい感じ

[横浜プリンスホテル] 991108 010421

Y.K.