グリル&バー 流 at 庭のホテル

ホワイトアスパラガスは、本格的な春の訪れを知らせる代表的な食材のひとつ。この時期になると、あちこちのレストランにホワイトアスパラガスを使ったシーズナルメニューが登場します。

このホワイトアスパラガスの味覚を求めて、今回訪れた店は「グリル&バー 流」。「流」と書いて「りゅう」と読ませる店名は、フランス語で場所を意味する「lieu」に由来しているそうです。

「流」があるのは、昨年新しくオープンした「庭のホテル東京」。水道橋や神保町に近く、周辺にはさまざまな学校が点在する文教地区の一角に建ち、表通りから離れた静かな環境が魅力のホテルです。

その「庭のホテル」で、朝食から深夜のバータイムまで、オールデイダイニングの役割を持っている「流」ですが、ランチやディナーの時間帯には、モダンな空間とブラッセリー的な料理を同時に味わえる店として好評のようです。

今夜も、週末とあって結構な賑わいです。スタッフはかなり若い印象ですが、十分な人数が揃っており、丁寧な仕事を心がけているように感じられました。

テーブルセッティングはマットに布ナプキンとシンプル。内装は、天井が高く、木目の壁、艶やかなフローリングの床、オレンジのシートなど、温かみのある色調ですが、シートが低く、やや食事がしにくいように感じられました。
また、一部テーブルからはライトアップされたホテルの中庭が望めます。
BGMはアメリカンポップス。入店した時は、あまりそぐわない感じがしましたが、徐々に慣れてしまいました。

料理はプリフィクススタイルのコースが主となっています。
基本料金は5,280円で、前菜またはスープ、メインディッシュ、デザートから好きなものをチョイスし、これにアミューズ、パン、コーヒーが付きます。(選ぶ料理によって、一部加算料金が必要なものがあります。)

シーズナルスペシャリテのアスパラ料理ももちろんチョイス可能ですので、今回はアスパラメインでコースを仕立てました。

ホワイトアスパラガスと自家製スモークサーモンに半熟卵を添えて

ホワイトアスパラガスのロワイヤル オマール海老とそのクリーム カプチーノソース(+330円)

ヴェルヴェーヌのブリュレ 蜂蜜のソルベ添え

ロワール産のアスパラガスには豊かな風味と適度な歯ごたえがありました。ワインはカジュアルに同じロワール産のサンセールをグラス(1,100円)で合わせてみました。

最後のコーヒーと一緒に、超ミニサイズのマカロン(ゆず風味)と黒ゴマフィナンシェが添えられてきました。

料理には若い意欲が感じられ、期待していた以上の満足感がありました。料金も手ごろなので、六本木や丸の内の喧騒に飽きたら、ちょっとリゾート気分でこうした店を訪ねてみるのもいいかもしれません。