TANEの次に紹介するチームメンバーはHOSSHIこと、星野隆行。
国立音楽大学のピアノ科を卒業し、現在は合唱団でピアノを弾いたり、音楽出版社に勤務しながら、神田将チームの一員となって支えてくれています。
最初の出会いは彼が小学5年生の時。「名探偵コナンのテーマ曲を弾けるようになりたい」と、お母さんに手を引かれて私の自宅の扉をノックしたのが始まりでした。
小柄でメガネを掛けたその姿はまさしくコナンのようでしたが、高い演奏力を潜在的に持っていることが感じられたので、すぐにより高度な作品へとチャレンジするようになり、やがてコンクールにも積極的に参加することになります。
ところが、どうも本番に弱いタイプで、十分な準備をしていても、舞台でそれを発揮できずに、何度も悔しい思いを重ねてきました。
やがて音楽大学に進学するのをきっかけに私の門下を離れ、以来エレクトーンを弾く機会はほとんどなくなったようですが、私のサポート役はコンスタントに続けてくれています。
HOSSHIの役割は、やや音楽的ではありません。
主に、動画や静止画の撮影を担当しています。リサイタルのDVDや、公演写真の多くもHOSSHIの手によるものです。
先日のラ・パレット プレミアサロンコンサートの際も動画と静止画を撮影してくれ、今日、そのデータが送られてきました。
それを見てまず感じたのは、お客様の表情がなんとも楽しそうだということです。
当日、私もその場でお客様の表情は目にしていたはずですが、こうして画像で客観的に見ると、また違った印象を受けます。
おそらく本番の際は、演奏家として、また進行役として、リラックスして見ている今とは別の視点で会場を眺めていたのかもしれません。
私はいつも、自分が演奏会でしたことに自信が持てず、何か打ちのめされたような気持ちで帰路につき、帰りつくころには大きな喪失感に襲われることがもっぱらなのですが、こうして和やかな表情のお客様を写真で見ると、楽しんでいただけたのだなと実感することができます。
そして、伊藤さんのステキな表情にも改めてハッとしましたし、何と言ってもパレットの真弓マネジャーの心底楽しそうな笑顔に、私まで嬉しくなってしまいました。今更ながらに、パレットの楽しいひと時を、心穏やかに思いだしています。
HOSSHIはこの夏に、久しぶりにエレクトーン演奏に復帰します。
今度こそ悔いのない演奏ができるよう、皆さんの応援をよろしくお願いします。