ありふれた一日の特別なひととき

いつも通りの朝を迎え、いつも通りのランニング。
いつも通りに朝食をとり、身支度を整えて外出。
そして、エレクトーンシティ渋谷のスタジオにこもり、たまっているデータ作成に一気に取り掛かる。

なんということのないありふれた一日を送りながら、こんな日がかえって一番慌しいのだと気付きました。

久しぶりに自宅に戻り、珍しく自宅に「連泊」しているのですが、自宅では「実行可能なこと」が多過ぎるため、まったく気持ちが落ち着きません。
子供が産まれたばかりで、自宅が仕事場を兼ねている主婦の一日って、こんな目まぐるしさなのでしょうか。

今日、スタジオで作成したレジストレーションデータは、交響曲、交響詩、ピアノ曲をエレクトーンアンサンブルに編曲したものなど、5曲分でした。

時間が限られているので、音を確かめる余裕はなく、感覚だけでプログラムを組み、どんどん記憶させていきます。
出来上がったところで、ざっと弾いてみて、イメージと違ったところや、ミスが見つかった箇所だけ手直しし、なんとか時間通りに終了しました。

これらは自分用のものではなく、人が演奏するものなので、その人がどんなタッチ感で弾くかによって、聞こえてくる音に大きな差がでるでしょう。
そのため、仕上がったデータをただ渡すのではなく、実際に演奏を聞いて弾き方のコツも伝えることになります。

時間が余れば自分のリサイタルの準備も進めたかったのですが、今回はタイムアップ。

エレクトーンシティを後にして向かったのは、日本橋の三越劇場。
5月16日に共演したサイ・イエングアンさんのコンサートがあるので、鑑賞しに行きました。

ほぼ満席のホールには、私の顔をご存知のお客様も多く、なんだか私も今日の出演者のような気分になってしまいました。
客席から見るサイさんももちろん素晴らしいのですが、やはり私は演奏家ですので、客席から応援するよりは、舞台の上で一緒に演奏することに魅力を感じます。

終演後は、いつも私の演奏会を応援して下さる先生方や、ヤマハの方、キングレコードの方と一緒にマンダリン・オリエンタル東京で軽い夕食を。
さすが金曜日とあって、どのレストランも混雑していました。

今日の演奏会の素晴らしさを主軸に、音楽の様々な話題で盛り上がり、今日もまた大きな刺激を頂きました。
さて、これからまた「宿題」に取り掛かります。
ステキな歌声と音楽談義でチャージしたので、きっと猛烈にはかどることでしょう。それでは!