桜が満開の東京。近所の川岸に見事に咲いた桜のアーチを歩きながら、ここにエレクトーンを担いで来て「さくら」を弾いたらさぞ気持ちいいだろうなと思いながらも、実現する勇気のない私です。一方で、私の3月はバラ尽くしでした。
19日はラ・パレットのサロンコンサート。「Spring Tune」と題して、春を思わせる音楽を集めてみました。お料理も皿の上に春が来たような爽やかさ。ディナーの時は、私もテーブルについて料理をいただきましたが、丁寧に下ごしらえされ、一品ごとに思い入れが感じられて、その後の演奏にもインスピレーションをもらえました。最近は、半ば出来合いの業務用食材を使う店ばかりですが、素材からスパイスまできちんと吟味して、すべてが厨房で作られる料理は、やっぱり一味違います。
誕生日ケーキを出してくれましたが、演奏直前だったので、後にすることに。ところが、残念ながらそのまま忘れて帰って来てしまいました。
この日も、たくさんの花束が。フォトグラファーの真理子さんからは、バラのラウンドブーケ。若い音楽家姉妹からは、フレッシュな印象のアレンジメント。そしていつもラ・パレットに花を贈ってくれるNAMIEちゃんからは可憐なバスケット。ラ・パレットには新鮮な花がよく似合います。
22日はSongs from my Heartの10年記念コンサート。ギリギリまでリハーサルに励み、少しでもよい演奏をと張り切ったコンサートは、10年の集大成として思い出に残るものになりました。開場が遅れてお客様にはご迷惑をお掛けして申し訳ありません。気が付くと、写真一枚撮る余裕もなく、すべては記憶の中だけに。でも、私をまた一歩前進させてくれたこのコンサートの思い出が薄れることはないでしょう。
24日の誕生日は、30年以上ぶりに家族と過ごすことができました。宮野佑実子・聖子姉妹の演奏会を鑑賞しに、神楽坂へ。ひんやりとした空気の一日でしたが、若いふたりの活躍を見ながら、家族と肩を並べる幸せをしみじみと味わえて胸一杯に。そして、誕生日にもたくさんのバラが届きました。一番上の写真は、歳の数のバラ。私の葬式の時も、菊よりバラがいいです。