この店の歴史や料理に対する哲学は公式サイトに詳しく記載されていますので省きますが、私にとって、今、最も魅力あるフランス料理店のひとつとなっており、お気に入りの場所です。
といっても今年に入って今回でまだ3度目の来店。もっと頻繁に通いたいところですが、料理の品数が限られており、あまり入れ替わることもないので、飽きずに長く付き合うには、今のペースくらいがちょうどいいのかもしれません。
このように表現すると、品数が少ないことを不満に思っているように伝わってしまうかもしれませんが、決してそのようなことはありません。むしろ、安易な思い付きによる料理を出さず、極めて洗練された完成度の高い料理に絞り込むことで、マキシマムの輝きを実現しており、素晴らしいことだと思っています。
実際、注文する料理はほぼいつも決まっています。前菜はグルヌイユ、デザートはスフレ。メインはその日の気分と、同席する相手によってチョイスします。
というのは、肉料理のいくつかは2人前が基本となっており、誰かと気分が合わないと注文することができないので、同席者がそれを希望した場合には私がお付き合いするようにしているのです。
コースも2種類用意されていますが、やはり私は品数よりも力強さを求めたいので、アラカルトで選ぶことがほとんどです。
今回は、初めてオペラを観た子どもたちに、初めてのフレンチレストランを体験させたいと思い連れてきました。
この夜のテーブルを飾った料理は・・・
アミューズグール
スプーンに載っているのはサバ。細長いのはグリーンピースの鮮やかな緑色が印象的。そしてサモサ。これらがメニューを眺めている時のつまみとして運ばれてきます。
小前菜
グルヌイユモモ肉のソテー タマリンド風味(6,600円)
エキゾチックなスパイスの巧みな使い方はトロワグロならでは。
間の一皿/豆腐のラビオリ
中には黒トリュフとチーズのペーストが。
牛のグリエ 天橋立葡萄樹の香り 野菜のエーグル・ドゥース(18,480円 for two)
1キロ近くあるというブロックの肉をグリエして、香ばしい葡萄樹で燻してからカービングされます。
アヴァンデセール
キャラメルのスフレ スパイシーなパイナップルのグラニテとダークラムのグラス(2,750円)
小菓子
注文した料理は3品ですが、トータルで9皿の料理が提供され、退屈することがありません。サービスも非常に洗練されており、高級店の名に恥じない高いレベルにあると思います。ナチュラルな内装にはぬくもりが感じられ、いつまででもくつろいでいたい気分になってしまうかもしれません。
またこの次の来店が今から待ち遠しいです。