大阪エレガンス

上海を名残惜しく発ち、東京をかすめただけで帰宅はせず、大阪へとやって来ました。大阪でのスケジュールを終えて、ホテルにチェックインしたのは、つい今しがたです。

10月に入ってからは、せんくら、リサイタル、上海と、大曲の並ぶプログラムが連続するステージが続いており、まとまった睡眠を取れた日がほとんどないため、今日こそは朝までぐっすり眠ろうと思っていたのですが、急な宿題がひとつ舞い込んで来ました。

今夜もレッドブルを飲んで、鈍った脳の回転に喝を入れてやりきるつもりです。その前に、ちょっとだけ一休み。

大阪の夜景を見ながら、ルームサービスのコーヒーでリラックス。滅多に音楽を聞かない私ですが、今夜はナットキング・コールの古いアルバムをiPodから流して、心地よい歌声に和んでいます。

大阪は日本で最もエネルギッシュで熱い街だと思っていたのですが、上海から戻ったばかりの目には、とても上品で落ち着いて見えます。

そして、出会った人々のさりげないスマイルに触れる度に、ほんのりとした心地よさが私のハートに広がっていくのが感じられます。飛行機内でもレストランでもホテルでも、毎日これほど頻繁に自然な笑顔に出会えるなんて、とてもステキなことなんだと改めて思いました。

上海の爆発的なエネルギーには、夏祭りのような勢いが感じられます。上海の街に属するということは、その祭に参加するということ。でも、毎日が祭では、元来のんびりとしたライフスタイルを好む人にとっては、しんどいかもしれません。

これまで私は大阪のパワーにすら圧倒されてきましたが、今夜はその大阪に癒されています。そして、この街が築いた洗練について、もっと知りたくなりました。

明朝には大阪を後にしますので、今回は時間がありませんが、次の機会には、大阪のエレガンスを見つけに街を歩いてみようと思います。