Kobe Beef or not 風花 at コンラッド東京

強い雨が降りしきる東京。今日は室内で静かに作業に徹することにしました。

明日は最後のjet Happy Liveですので、旅続きで萎えたパワーを補給しようと思い、ランチタイムにはコンラッド東京の「風花」へ鉄板焼を食べに行きました。

今週は私にとって今年最後の「東京滞在ウィーク」。この先、年内いっぱいは各地でのコンサートが続くので、東京に戻ってきたとしても、一晩だけの滞在で荷物を入れ替えるために帰るようなものです。

そのため、今週は人と会って食事をする約束がとても多く、かなり過剰なカロリー摂取をしています。でも、来週以降は食生活が不規則かつ不適切になり、強制ダイエットモードに入ると予想されますので、いまのうちに蓄えておく方がいいのかもしれません。

そのとどめをさすような鉄板焼。気のせいかもしれませんが、ステージ前は肉類を食べるとパワーが出るように感じていますので、これも明日のためと思って勝手に納得。

荒れた天気のベイアリアを見渡すカウンターに陣取り、すっかり馴染みになった職人に、出兵前の午餐を委ねました。

メニューはリサイタルの翌日に頼んだのと同じコース。先附、椀、造り、海鮮、野菜、肉、食事、甘味という内容です。海鮮は黒鮑に、そして肉はわがままを言って、半分だけ神戸牛にアップグレードしてもらいました。

今日のレギュラービーフは、北海道は網走の銘柄牛とのこと。こちらも大変よい肉だそうですが、世界をうならせる神戸牛とどれほど違うのか、やはり同時に並べて比較しなければ、確かなことはわからないと思い、食べ比べをしました。

神戸牛には厳格な定義があり、この銘柄を名乗れる牛は非常に少ないため、希少価値も加わって値段がべらぼうに高いわけですが、それでも納得させられるだけの差はあるのでしょうか。さあ、焼き上がるまでのお楽しみです。

その前に黒鮑。今日は九州産の大きくて活きがいいのを用意してくれました。「前回は小さかったそうで・・・」と職人から真顔で詫びられ、「いやいや、こればっかりは当たり外れがあって当然。平均すればいいものを出してもらっているので不満はない。」と正直な気持ちを伝えました。

毎回違った調理法で仕上げてくれる黒鮑。今回は岩塩をたっぷり使って、蒸し焼きのようなスタイル。こうするとよりふっくらとして絶妙な食感が楽しめるそうです。ソースは塩昆布を使ったもの。長野産の白舞茸が添えられました。

確かにやわらかい。続く野菜もいつもながら、ひとつひとつの味わいが感じられ、「野菜」とひとくくりにはできない、それぞれの個性を感じました。

さて、いよいよ肉比べ。それぞれをシンプルに塩だけで味わってみました。まずは北海道の牛から。ジュワっとジューシーで整った味わい。これなら神戸牛にも負けないかも。

続いて神戸牛。一口放り込んでみて、あ、やっぱり全然違う。舌触り、口どけ、余韻、すべてがワンランク上です。そして断面の美しさも、神戸牛が際立っていました。

例えるなら、よくできた高級ワインと、不動の完成度を誇るグランヴァンとの違いでしょうか。

職人いわく、他の国産ブランド牛は品質に若干のブレがあるが、神戸牛にはそれが一切ないとのこと。私もそんな仕事を提供したいもの。神戸牛さんを見習わなくちゃ。

ともあれ、大トロや霜降りはあまり好きではない私ですから、とろけるほどの霜降り神戸牛はほんの少量味わえれば大満足。たくさん食べるなら、北海道網走の肉の方が私には好ましく感じられました。


デザートは黒糖プリン。上品な甘さでした。

さあ、これで明日はパワー全開でプレイできそうです。