jet Happy Live the final 伊藤楽器

台風一過とはいかないまでも、数日前の直撃予報からすればまずまずの天候に恵まれた今日、船橋の伊藤楽器本店ミュージックシアターで、「jet Happy Live 神田将」の最終回がありました。

今回のjet Happy Liveは、jet アレンジステージとjet サウンドカーニバルとの同時開催。最初にHappy Liveがあり、その後にアレンジステージとサウンドカーニバルが続くという、いわば3部形式のイベントです。

会場内は、後ろの壁にまでびっしりをイスを並べた超満員状態。チケット完売のため、今回お越しいただけなかった方も多数いらっしゃると聞いていますが、全員のご希望にお応えすることができず大変申し訳ありませんでした。

私の出番は最初の部。拍手にいざなわれてステージへと進み、場内を見渡すと、前列には後半に出演の生徒さんたちが、中列あたりには先生方の姿が見えます。

いつも通り、落ち着いて演奏を始めたのですが、心の中ではなんとかこの環境に溶け込もうと必死になっていました。というのは、ここ最近、こうした小さな会場での演奏機会がなく、弾き方も振舞い方も大ホール仕様のままになっていたからです。

狭い会場とコンサートホールでは、何もかもが違うと言ってもいいほどに差があります。空間の大きさや響き具合だけでなく、音楽に注ぐエネルギーや、音に乗せて飛ばしたものが戻ってくる手応えなど、演奏にとって大切な要素が大きく異なります。

狭い会場ばかりが続く時もあるので、その場合は逆に大ホールでの振舞いを忘れているのではないかと不安になるのですが、いざ大きなステージに立って見ると、さほど違和感なく済みます。

ところが、今回のような大ホールから小さな会場への変化に際しては、しばらくぎこちなさを伴いました。もっとエネルギーを注ごうと燃えるより、燃えたぎるものをセーブする方が困難だということです。恋と同じですね。

そういった意味でも、昨日の黒鮑と神戸牛は余計でした。今日のパワーならサントリーホールでも大丈夫だったかもしれません。

私のHappy Liveは90分でプログラムを組んでいます。本来は60分が基本の企画なのですが、私自身が60分では物足りませんし、話したいこともたくさんあるので、実質90分くらいは必要だと思っています。

でも、今日は後半にイベントが続くので、延々と弾き続けるわけにはいきません。あらかじめ計算をし、63分のランニングタイムで調整しました。数分遅れてスタートして、実質的にはちょうど63分で終演。アンコールも用意していたのですが、弾く時間がありませんでした。

終演後に先生方と交流を持つこともできず、弾きっぱなしで会場を去るような後ろめたさがありましたが、またの機会があると考えることにしましょう。

jet Happy Liveでは、九州から東北まで、いろいろな楽器店におうかがいし、先生方や生徒さんたちと交流を持つことができました。今回で私の出演は最終回ですが、今後もjetの皆さん、エレクトーン愛好家の皆さんのための取り組みにも、積極的に参加していきたいと思います。

jet Happy Liveへの応援、ありがとうございました。