姜建華二胡コンサート in 旭川

姜建華二胡コンサート北海道ツアー3度目の会場は、旭川市民文化会館大ホール。今日も1546の客席がほぼ埋まる賑わいが予定されています。

演奏プログラムは概ね固定されているので、アンサンブルの稽古はほとんど必要ありませんが、会場によって響き方が異なりますので、音響面での確認のため、毎回必ず1時間程度のリハーサルがあります。

今日のリハーサルは午後4時から。それにさきがけ午後2時からは、会場のエレクトーンを使って、今後のコンサートのための仕込みをさせてもらうことになっていました。

ホテルから会場までは徒歩2分。あっという間に着いてしまいますが、せっかちな私は午後1時過ぎにホテルを出発。わざと平和通買物公園や旭川駅を経由して、遠回りしながら会場へ向かいました。

ホールの前には深紅のもみじ。午後からは日が差して、葉がきらめいていました。

会場内の客席も鮮やかな朱色。まだ誰もいないホールをステージから眺めるのも気分がいいものです。

そして、この多数の席ひとつひとつに、どのようなお客様がお掛けになるのかを想像しながら、会場の隅々にまで思いが行き届くように、ホール内にある空気の分子すべてに私の気をなじませるような気持ちで、大きく深呼吸を繰り返します。

そのまま客席に向かってしばらくストレッチ。腰をかばいながらですが、きちんと伸ばしておかないと、思い切りのいい演奏ができません。

一度楽屋に戻り、今日仕上げるつもりの作品の、スコア譜と作成したエレクトーン用譜を並べて、作成する音色プログラムデータを頭の中で組み立てていきます。

それが終わったら、ステージにある楽器のところへ。まだ照明などの仕込み中ですので、音を出すことができません。本来ならば音色を実際に確かめながらプログラムするのですが、今回はパネル操作だけで組んでいきます。

約30分で1曲分が完成。さて思った通りの音色プログラムができ上がったのでしょうか。今日は弾いてみることができないので、仕上がりチェックは明日以降です。

続いて、残った時間を利用して、演奏の稽古をしました。まだ音が出せませんので、感覚だけの稽古ですが、これをやっておくだけで後が非常に楽です。

譜読みや、さらい弾きならば、楽器がなくても、頭の中だけで十分に可能です。

やがて始まった今日のリハーサル。いつもなら音響のチェックがメインになりますが、今回のエンジニアはとても優秀で、特に問題ありませんでした。

更に残った時間で自分の稽古。今月は本番以外にほとんど楽器に向かう時間がありませんので、できる時にやっておきたいという気持ちでいっぱいです。

今日のコンサートは定刻より5分遅れでスタートしました。開演前の会場内からも暖かい雰囲気が舞台裏まで伝わって来ます。同じコンサート、同じ北海道内でも、土地によって本当に雰囲気が違います。

どの土地でも大変な熱気で迎えてくれるのですが、今日のお客様はとびきり楽しみ上手な方々でした。私のソロの時にも、手を頭の上にあげて拍手してくれる方が多くいらっしゃいました。

終演後はピアニストの安宅さんとホテル内レストランで食事を。私の指揮者を目指す計画についていろいろと相談に乗ってもらいました。明日はいよいよ小樽です。