コンラッド東京の「ゴードン・ラムゼイ」と「風花」のディナーは日曜日と月曜日が定休日。やっているのは昼間行った中国料理店と昨日行ったブラッセリーのみと選択肢が少なかったので、外出して食事をすることにしました。
そして出向いたのは隣の電通ビル46階にある「sorasio」。以前から話は聞いていたのですが、利用するのは初めてです。
日中はエッジのあるフォルムが青空に映えますが、夜になると雰囲気が一変します。46階の高層レストランフロアには地下2階より高速展望エレベータを利用。照明を落としたエレベータ内から見る景色が、高層階に向かうに連れ、宝石をちりばめたような美しい眺めになっていきます。
エレベータを降りると、真正面が「sorasio」のエントランス。店内は天井が吹き抜けになっており、大きな窓からは息をのむような東京の夜景が見えます。どこまでも続く光の海は、言葉を失うほどの美しさでした。
ダイニングのテーブルは、人気の窓際席、夜景に向かって並んで座れるカップルシート、落ち着いた個室など、用途によって使い分けられます。
まずは「シュルンベルガー ホワイト セコ」で乾杯。しばらく雑談してから、ゆっくりと、メニューを眺めます。料理は5,720円からのコース以外にも、充実したアラカルトが用意されており、選ぶ楽しさがあります。
今回は初めてなのでコースでもいいかと思ったのですが、アラカルトにあるコンソメスープが気になったので、前菜、スープ、メイン、デザートと、アラカルトでチョイスすることにしました。
前菜は「手長エビのポワレとタラ白子 和風仕立て トリュフ風味」。真っ赤なスクエアプレートに盛られたエビと白子は紅白のおめでたい色彩。白子にトリュフがたっぷり載っていましたが、これは飾りだと割りきった方がいいように思います。白子のふんわりぷりぷり触感がグッド。
澄んだコンソメにはスッポンのコラーゲンを浮かべてあります。喉の奥まで香る深い味わいでした。
メインディッシュは「シャラン産・鴨胸肉と京野菜のポトフ仕立て 黒七味風味」。ここに和風ダシのスープをたっぷり注いで仕上げます。パリッと焼きあがった鴨の皮にご満悦。このまま蕎麦を入れて食べたい感じです。
デザートは3種類。どれもネーミングがユニークで気合いを伺わせます。普段あまり食べたいと思わないのに、今回はなぜかエクレアが気になって注文してみました。ライムの酸味がアクセントとなり、甘いだけでなくさっぱりとした味わいでした。
サービスはホテル経験も豊富なソムリエが付ききりで当たってくれたので、とても快適でした。ただ、全員が高いスキルを持っているわけではないようなので、サービス水準を高く保つには、スタッフ全体の意識をアップする必要があるように思いました。
また店に流れる音楽も、まるでお台場の安っぽい店を思わせるようなものだったのが残念。せっかくの素晴らしいビューと力作揃いの料理を活かす上でも、洗練された音楽をチョイスした方が雰囲気も一層よくなるに違いありません。
そうは言いつつ、居心地の良さについつい4時間近くも長居をしてしまいました。ロマンチックで都会的。それでいて気取った感じはまったくありませんので、リラックスしてくつろげることでしょう。