洒落た建物とショップが並ぶ神戸旧居留地。クラシカルな雰囲気を醸す街並みですが、訪れる度に何かが新しくなり、どんどん進化しているようです。
その一角にあるビルの10階にあるレストランオルフェを訪ねました。
ステキなレストランだという評判をあちこちで耳にしていたので、とても楽しみ。期待に胸ふくらませながら建物に入りました。
でも、ビルのエントランスやエレベータに清潔感や高級感がなく、少々拍子抜け。レストランはテナントなのでしょうから、ビル全体のクオリティまで整えられないことは理解できますが、やっぱり気分はしぼみます。
そんな気分は店に入ればすぐに消えてしまいました。内装の趣味は私の好みではありませんが、サービス陣の振舞いはなかなかのもの。余計なものは見ず、人に意識を保てば、きっといい時間が過ごせることでしょう。
卓上のキャンドルライトもロマンチック。気の置けない会話を楽しんでいると、アミューズが運ばれてきました。
それが上の写真。会席料理のような繊細なセンスですね。最初の一皿にインパクトがあると、その先の皿が一層待ち遠しくなります。
冷前菜はロワールの白アスパラと佐賀のグリーンアスパラのタルタル。ブルターニュオマールが添えてあります。
温前菜はフレッシュフォアグラのソテーとリドヴォーのムニエル。濃厚なトリュフソースがたまりません。ソースが少なくなると、給仕がすぐに足してくれます。
魚料理は堺港からの鮑をフリットにして。ソースはオーセンティックにヴァンブラン。
メインディッシュは仔羊を選びました。火の通り具合も絶妙です。
アヴァンデセールには桜のブラマンジェ。ちょっと道明寺みたいな味です。
お待ちかねのデセールは、支配人からも「あっと驚く味」と期待を持たされていた一皿。名前はショコラプランタン。春のチョコレート・・・いったい、どんな驚きが隠されているのでしょう。
フォンダンの塔をくずして一口味わってみると、ほろ苦いチョコレートの味が口に広がり・・・ん?チョコレートじゃないな。このほろ苦さは、蕗の薹です。
イメージとしてはミントチョコレートのような、でも、スースーするのではなくて、もっと控えめながら、主張のあるハーモニーを奏でていました。
こうした季節感、旬の素材のチョイスなどは、日本人ならではの感性。どの料理からも新しさを感じますが、伝統的な基本はしっかりと息づいています。サービス、料理ともに素晴らしい。それだけにインテリアが残念ですが(単に好みでないだけ)、また神戸に行く時には再訪したい店です。