最近、音楽に触れていながらも、弾かない関わりが増えてきました。

以前から弾かない関わり方をする機会はありましたが、その度にやはり弾きたかったなと寂しく思うことがほとんど。

それが今では、弾かなくても、弾く以上のやりがいを得られるようになりました。

私が音楽を通じて学んだ最も大切なものは献身です。

人の演奏が一層効果的で素晴らしいものになるよう手助けをするのは、とても気分がいいものですし、何より自分自身の考えや経験をより確実なものにしていく上でも役立ちます。

そんなことをしみじみ思うというのは、そろそろ舞台を降りた後の人生を考える時なのかもしれません。

ここ数日は上海にいますが、宿の窓から見る景色と、高層階まで伝わるクラクションの応酬に当地を感じるのみ。あとは稽古場に詰めて、演奏者たちと熱い時間を共有しています。