ウィーン音楽フィルムフェスティバル2011 in Tokyo

恵比寿ガーデンプレイスのセンター広場で開催中の、ウィーン音楽フィルムフェスティバルに行ってきました。

いくら素晴らしい演奏家たちによる名演でも、ライブでなく映像を鑑賞するのでは感動しないだろうと思っていたのですが・・・

実際には身震いするような素敵な体験でした。

夕刻になっても厳しい暑さが続いていましたが、次第に多くの人が集まって来ました。周囲を見ると、年齢層や雰囲気がとても幅広く、音楽を愛している人がたくさんいることがわかり、嬉しい気分に。

会場の周囲にはウィーンの名産品を扱う出店が並び、スパークリングワインやビール、ハーブを使った真っ赤なかき氷などを片手に、リラックスしながら開演を待つ人たちが放つ雰囲気もいい感じです。

やがてオープニングセレモニーが始まり、駐日オーストリア大使が、日本語で心のこもった挨拶を聞かせてくれました。続いてオーストリアのシュルンベルガー・ロゼで乾杯。いよいよフィルム上映のスタートです。

初日の出し物は、2006年にシェーンブルン宮殿で行われたConcert for Europe、ドミンゴ指揮のウィーンフィル。コンサートの様子は、大画面に映し出され、迫力ある音響で場内に届けられます。

ショスタコーヴィチの祝典序曲からスタートした演奏は、絶妙なカメラアングルと、巧みなミキシングによるバランスのよい音響で、理想的に聞こえて来ます。

映画を、自宅で見るのと映画館で見るのとの違いといえばわかりやすいでしょうか。とにかく迫力が違いますので、伝わってくるものも強烈です。

演奏者たちからにじみ出る気品や誇りは、フィルムからでも十分に感じられますし、時折映し出される観客の表情が何とも幸せそう。1曲終わるごとに、まるで宮殿の庭で一緒になって聞いているような気持ちで、大きな拍手を送りました。

フィルムじゃねぇ・・・とバカにしていたことを反省。想像以上の楽しさでした。このフェスティバルは14日まで開催されています。ちょっと立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

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