2011年、芸術の秋。仙台の街にクラシック音楽が響き渡る祭典、仙台クラシックフェスティバルは、3日間の会期を無事に終えることができました。すべての公演がほとんど満席の賑わいとなり、改めて音楽の力を目の当たりにした3日間でした。
おかげさまで私の4公演もすべてが完売となったのですが、演奏家としてこれほど嬉しいことはありません。心の底から感謝しています。私自身、オトナのムード溢れるプログラムから、0歳児コンサートまで、思い切り楽しませてもらいました。
キッズ向けコンサートが多かったエルパークの会場には、ふうせんで作ったゲートがお目見え。お客様はこのゲートをくぐって会場に出入りします。
さすがに0歳児コンサートは、子どもちゃんパワーに溢れていましたが、この企画を務めて3年目の私だって負けていません。緩やかな曲やアップテンポの曲を織り交ぜ、緩急のはっきりしたプログラムにして、どんどん場の雰囲気を変化させるように心がけました。
最終回のコンサートはファミリー向けと打ち出したのですが、名曲づくしのプログラムにしたこともあって、子どもさんの中でも年齢の高い人が多かったようです。
中には低学年のお子さんも来てくれていて、クラシックコンサートならではの、緊迫感とくつろぎ感が交錯する雰囲気を体感したことでしょう。
最終日2公演の間は、リハーサル時間を除くと20分弱しか空き時間がありませんでしたので、館内にある喫茶店でバナナスプリットを食べてパワーチャージ。ガラスのスワンが可憐かつレトロですね。
やっと調子が出てきたところで、せんくらが幕。もっと弾きたかったのですが、また次回があると信じて、機会を待つことにします。
憧れの演奏家から声を掛けられてどぎまぎしたり、スタッフさんたちの至れり尽くせりのサポートに感銘を受けたり、そしてお客様の熱い思いを全身で受け止めながら弾けたこと、それらすべてがせんくらならではの経験でした。
最後に仙台の皆さんへメッセージをと、用紙をもらい、何も考えずに心にあった言葉をそのまま書き残して来ました。
仙台駅から新幹線に乗ったとたんに、緊張が解けたからか、急に発熱してしまい、東京駅では自力で降りられないかと焦ったりして。
6月から8月の3ヶ月には3回しかなかった演奏機会が、この1週間だけで12回。まだまだシーズンは続きます。今夜は早めに休んで、明日からすぐにリサイタルへ向けての猛稽古です!
たいへんだけど、本当にハッピー。弾けるって、最高です。