日曜日はエレクトーンシティ渋谷が休業のため、ヤマハ銀座の教室を借りてリハーサルをおこないました。半分楽しくて、半分ドキドキで・・・
それぞれに過密なスケジュールで活動している歌い手ばかりで、集まれる機会はごく限られてしまいますが、初顔合わせ以来、唯一のチャンスが2月5日日曜日の3時間だけだったのです。
オペラの稽古は演技があるため広いスタジオを使うのですが、今回はエレクトーンで合わせたかったので、エレクトーン用の教室をお借りしました。
私は万全の準備をしてリハーサルに臨んだつもりですが、実際に合わせてみると、思うように対処できない箇所がいくつも見つかりました。やはり、互いが複雑に絡み合うアンサンブルの場合、いくらひとりで稽古を積んでも、決して仕上がりません。
そして、椿姫のすべてが体に染み込んでいるベテラン勢に対し、私はにわかオペラですので、少なからずコンプレックスを抱えています。
ちょっとしたミスで大きく動揺したり、緊張のあまり判断力が鈍ったり、自分ではリラックスしているつもりでも、客観的にはずいぶんと素人くさい感じだったように思います。
でも、一番の未熟者が自分だというシチュエーションは、貴重な経験の宝庫です。実際、したたかな私は、ここでそつなくまとめて好感を得るより、演奏に集中していては見つけられないものを見抜こうと、秘かにアンテナを張っているのかもしれません。
もちろん本番のステージでは音楽に集中しますが、リハーサルではもっと広い視野で全体を眺める方が、あとあとのためになるのです。
今回の稽古で私が注目していたのは、歌い手たちの動きでした。彼らがどんな動作をするのか、そしてその意味や意図は何なのかを知ることも大切。
次いで表情など顔の筋肉の動きを観察。それにより、ブレスや感情の移ろいを予測できるようになります。これらは自分の手元に気を取られていては見抜けません。
歌い手たちも、狭い教室の中で、当日の演奏効果を高めるために、さまざまアイデアを試していました。いよいよ3日後が本番。残された時間で練れるだけで練って、少しでも不安を軽くしてステージに臨みたいものです。