松本淳一リサイタル2012

8月2日の夜は、錦糸町のすみだトリフォニーホールで開催された、松本淳一さんのリサイタルを鑑賞しました。錦糸町は、今話題のスカイツリーにもほど近く、目の前に巨大なタワーがそびえているのが見えます。

松本淳一さんの演奏を聞くのは、昨年7月31日以来。その時はピアノを弾いていましたから、エレクトーン演奏は数年ぶりです。

今回は自身の作品を他の楽器の演奏家が弾くもの、他の作曲家に委嘱した作品を自身が弾くもの、そして自身の作品のアンサンブル演奏が披露され、作曲家として、また演奏家として、いずれにも突出している松本さんの才能に圧倒される内容でした。

音楽は極めて現代的。神秘的でいながら、とても人間的だったり、時にはおちゃめだったり、斬新さの中に、懐かしささえ感じさせます。

私が日頃考える音楽をはるかに超越した世界ですが、決して難解なことはありません。作曲者は確固たるイメージを持っているに違いないにしても、聞き手にそれを押しつけるような感じはせず、自由に身を委ねられます。

そして圧巻はダイナミックな演奏。背中ににじむ汗を見ながら、こうして人が放つ精神エネルギーがあってこそ、音楽は命を持って輝くのだと実感しました。