そろそろ都会の賑わいが恋しくなってきました。あともう一息、誘惑を断ち切って音楽の世界に留まりたいところ。そんな折、夏の、とある晩に訪れた中国料理を思いだしてみました。
確か、盆の後。いつもは賑わう店が、うそのように静か。BGMの二胡が、細部の表現まで聞き取れるのほどです。今宵はコースで。品書きには特選、特製という言葉が多数使われていますが、それを外してみます。
前菜1名盛り。いろいろな味覚が一度に楽しめ、ミュージカルの幕が上がった時のような賑わいとワクワク感です。
あわびのオイスターソース煮込み。あわびの身が締まって濃厚な味。
海鮮二種と彩り野菜の塩炒め。さっぱりとした風味が夏にぴったり。
牛肉ステーキ 甘辛ソース。肉の質や味が好みに合わず。ソースはいい感じ。
北京ダックとライスペーパー春巻き。大好きな北京ダックと互角の存在感の春巻き。今回の勝負は引き分け。
鮮魚の焼き物 魚介と茸のクリームソース。翡翠宮っぽいというより、ハイアットっぽい。
翡翠宮冷やしそば。一番のお目当てはこれ。コースの最後でも、この量では物足りないくらい。今年の冷やしそばは食べ納めかもとしみじみ味わいます。
苦瓜ゼリーと南杏豆腐の二層ゼリー、柑橘ソース入りマンゴーアイスクリーム。意外だったのが苦瓜ゼリー。色もきれいですし、ほろ苦感がとても新鮮。
店が混んでいても丁寧なサービスをしてくれるのですが、閑散としている時は宮廷のように至れり尽くせり。まさにジェイドガーデンです。