香川リサイタル終わりました

香川でのリサイタルは、春らしい好天に恵まれた中、盛会に終えることができました。

香川ばかりでなく、遠方から海を越えて集まってくれたお客様も多く、いつもの香川での演奏会とは一味違う雰囲気となりました。この日のために準備を進めてくれた皆さんや、当日の手伝いに駆けつけてくれた皆さんにも、深く感謝します。

香川は私にとって東京以上に演奏機会の多い土地です。これまで、数々の演奏会に出演しましたが、リサイタルは今回が初めて。準備期間を多く確保し、丁寧に練って当日を迎えました。プログラムは有名な作品が中心とはいえ、普段に比べると濃厚で通好み。これはある意味無謀ですし、ひとつの賭けになります。主軸はもちろんお客様に聞き応えのある音楽をじっくりと堪能していただくことですが、その一方で西日本の弟子たちにきちんとした演奏会を体感させたいという思いがありました。

そして、年々きつくなる体力的な限界を回避する方法を確立するというのが、目下、私自身の課題です。しばらく前から、終曲の最後の一音まで集中力と体力を維持するのが厳しくなってきて、そろそろ引退かなとも考えたのですが、まだまだやり残したこともあります。

そこで、1月から、演奏スタイルを根本的に見直すことにチャレンジし始めました。リッチな音圧やエッジ感を損ねることなく省エネする策を練り、今回のリサイタルでそれを実践してみたところ、効果覿面。休憩を抜いた正味115分の公演中、まったくエネルギー切れを感じることなく、安定した演奏をすることができ、大きな手応えが得られたので、今後の演奏会でも取り入れたいと思います。

この先は、24日ラパレット、28日米子、4月3日渋谷、15日上海と続きます。6月までに演奏予定のものは、毎日必ず一回は弾いていますが、それらをざっと通すだけで7時間40分掛かります。それから直近の演奏会プログラムを一曲ずつ練り、少しずつ進めている編曲やデータ作成に移るころには日付が変わります。こうして毎日17~18時間ほどをエレクトーンに向かって過ごすのですが、常に新しい発見と気づきがあり、冒険好きの私にはたまりません。

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