ホテルでの食事が街中に比べて割高なのはどこも同じですが、街中は場合によっては衛生面で心配なことも。滞在中のホテルなら、もしもの時に安心ですし、生ものにも手を出せます。グランドハイアットジャカルタにはグルメレストランもありますが、インドネシア料理を味わってみたくて、それらが勢ぞろいするブッフェに行ってみました。
ダイナミックなアトリウムロビーに面したグランドカフェ。入口にメニューはなく、何がいくらなのかもさっぱりわかりません。以前、コンラッドバンコクでディナーブッフェを注文したら、1万円くらいしてビックリしたことがあるので、係に値段を聞いてみました。ブッフェは2,000円程度とのこと。これはお得です。
アトリウムに一番近い席に案内されご機嫌。ラウンジからのムーディーなボーカルアンサンブルや、ロビーの賑わいが伝わって来て、インターナショナルホテルならではの雰囲気。日本のホテルからはもうこうした華やかさが消えてしまったので、とても懐かしく、そして心地よく感じます。
さて食事です。ブッフェカウンターは8か所。インドネシア料理を中心に、とにかく膨大な品揃えです。料理の多くは、取り分けるだけでなく、その場の係が仕上げの調理をしてくれます。その間のコミュニケーションも楽しみのひとつ。
まずは品揃えをチェックして、胃袋のキャパと相談しながら何を食べるかの目星をつけます。鮨カウンターでは、現地人スタッフが「鮨はどう?どこから来たの?」と声を掛けて来ました。
鮨天国の東京から来たから、今日は鮨よりインドネシア料理を食べたいんだと、私。となりのシーフードコーナーで牡蠣をふたつばかり開いてもらいました。鮨の兄ちゃんは、「牡蠣はインドネシア料理じゃないぜ」と思ったかもしれませんね。
前菜はこれくらいにして、エキゾチックな料理をいろいろ。アラブの料理もいくつか。イスラムの国だからでしょうか、豚肉料理は見かけません。
バーベキューコーナーからは、スパイシーなアヤム(鶏)と、ローストダックを。スープはあっさり味に見えますが、かなりの激辛でした。
インドネシアテイストにしつらえられたコーナーでは、民族衣装のお姉さんが、斜め座りしながら伝統料理を取り分けてくれます。何種類かの料理が壺に入っていて、これは何、これは何と説明してくれますが、名称を聞いてもさっぱり。食べてみるしかありませんね。
盛りつけてくれたのが上の皿。見た目はイマイチというか、屋台の料理みたいな感じ。透明でぶにょぶにょしたものと小豆を煮た品(右)、骨付き鶏をスパイシーに煮た品(奥)、ジャックフルーツを甘く煮た品(左)の盛り合わせです。
特に気に入ったのは、ジャックフルーツ煮。味は濃厚で牛スジ肉を煮込んだような食感。インドネシアの精進料理ですね。これが美味しかったと言うと、もう一皿盛ってくれました。もうお腹いっぱいです。
デザートはインドネシアの伝統菓子を。スーパーや屋台でも売っている素朴な味です。ほんのりココナッツなどの南国風味が漂います。
最後はトロピカルフルーツの数々。パッションフルーツの酸っぱさにスッキリしました。高級ホテルの安心料理をこれだけ食べて2,000円はお買い得です。