にっぽん丸の旅・最終日

2泊3日の船旅は、あっという間に最終日。前夜に開催したコンサートの余韻が冷めぬままに訪れた幻想的な朝。雲から漏れる光に導かれるようにして最上階のデッキに上がり、寝そべりながら空を眺めていました。

波を蹴るしぶきの音と、ゆっくりと動いていく空。何時間でも飽きることがありません。でも、そろそろ朝食に行きましょう。下船の瞬間まで、まだまだ楽しみがたくさん残っています。

前日はパンケーキで、この日はフレンチトースト。ジュースとサラダはセルフサービスで好きなだけ。日替わりスープ、フルーツ、ヨーグルト、温かい飲み物はサーブしてくれます。

朝食後は席をラウンジに移して、のんびりとコーヒータイム。船内にはいたるところに生花が飾られています。なんと、そうこうしているうちに、もうランチタイムです。船内最後の食事には、丸窓が印象的なアッパーダイニングへ行ってみました。

献立は藤沢産のはまゆうポークを使ったカツサンド。こうしたライトミールの時でも、クロスが掛かりきちんとセッティングされたテーブルが用意されます。

そういえば、コンサート直前に食べたディナーコースをご紹介していませんでした。にっぽん丸ディナーと銘打ったコースは、全7品。初日のディナーよりもグレードアップしています。


前菜「冷製オマールテール イクラ添え カリフラワーソース」


スープ「白茸のパイ包みスープ」


魚料理「黒ムツの香草焼き 帆立のプロヴァンス風 バルサミコソース」


口直し「柿のグラニテ」。


肉料理「牛テンダーロインステーキ シャリアピン風」


サラダ「湘南産茄子とトマトのサラダ クリスタルリーフ添え」


デザート「アップルマンゴとラズベリーケーキ ココナッツパイナップルアイスクリーム添え」


おまけにコンサート後に食べた「黒豚ホットドッグ」。

初日に比べてボリュームもありました。私はコンサート前だというのにまったく残さず。代わりに特に肉のやわらかさと白茸の香りが印象に残りました。それはそうと、これだけ食べてしまうと、やっぱり演奏には差し支えます。たぶん神経の大半が演奏に注がれるため、消化にまで酸素が回らず、全体に酸欠気味でした。これからは演奏前の食事にはもっと気をつけます。

船は名古屋港に近づいてきました。船尾にはカモメたちが多数舞っています。美味しそうなにおいに引き寄せられたのでしょうけれど、まるで出迎えをしてくれているようにも見えました。

大きな橋をくぐると間もなく接岸です。3日間を共にしたお客様方やスタッフの皆さんと名残惜しくお別れをして下船。振り返って見上げる船体の美しいこと。またどこかの港で出会えますように。縁があればまた一緒に旅が出来ますように。