香港で人気のイタリアンを新宿で 「カフェ」 ハイアットリージェンシー東京

近ごろ東京を留守にしがちなため、ご近所レストランとして愛用している店ながら、約1ヶ月ぶりの再訪となったハイアットリージェンシー東京のカフェ。今夜は11月いっぱいで終わってしまうグリッシーニフェアの料理を味わって来ました。

すっかりクリスマスディスプレイに包まれるホテルロビー。カフェは今日も賑わっていました。店の半分は忘年会のグループ客。もうそんな季節なのですね。

グリッシーニはグランドハイアット香港のリストランテ。旅人のみならず、香港の人々にも絶大な人気を誇るグリッシーニの料理が東京で味わえるというので、フェアが始まるのを楽しみに待っていました。

席に着いたら、早速メニューを。カフェのマネジャーが香港に出向き、シェフと相談を重ねて満を持して決まったというメニューは、珍しい料理というより、定番中の定番が多く並びます。

目新しいものならば、まずは新鮮さというインパクトを与えられますが、定番料理は本当に美味しくなければ勝負になりません。その品揃えにも、自信のほどがうかがえます。

やはり1度目はコースを。コースの中に料理のチョイスがいくつかありますが、すべてマネジャーの勧めに従いました。


前菜は「仔牛のスライス ツナとケッパーのソース」。おいしい仔牛というと、「はれるや」を思い出しますが、もう閉店してしまいました。残念。今日の仔牛もピュアな味わいです。


パスタは「カルナローニ米 ロブスターのリゾット サフラン風味」をチョイス。サフランの中にほのかなシトロンの香り。揚げたケッパーがユニークな食感を楽しませてくれます。


コースには入っていない「ラザニア」を追加。一口食べてみて、マネジャーが自慢するのがよくわかりました。薄い手打ちパスタを7層に重ね、トマトたっぷりのソースで仕上げたラザニア。一見ごくふつうですが、この軽やかで爽やかな味わいは初めてです。


メインディッシュは「骨付き仔羊のロースト 黒オリーブソース 茄子のパルマ風添え」をチョイス。丁寧に時間を掛けて火を通してあり、まるで懐石料理の一皿のような完成度を感じさせます。茄子のパルマ風も付け合わせの域を超えて、それだけでも一品になるほどの味でした。


オマケのクレームブリュレ。滑らかで流れるほどのやわらかさですが、カスタードの風味がしっかり。


ドルチェ「ミントのパンナコッタ メロンシャーベット添え」には、久しぶりにノックアウトされました。濃厚な甘さのパンナコッタと、さっぱりとしたメロンのソルベが、見事なアンサンブルを奏でます。ネーミングを見た時は夏向きの品ではないかと思いましたが、雪景色にもぴったりマッチしそうです。


コーヒーと一緒にカンノーリ。サクッと軽いパイに、マシュマロのようなふんわりとしたクリーム。素朴でどこか懐かしい味です。

全体の量は思いのほか控え目。これなら女性やご年配でも大丈夫。私はもう一皿くらいはいけそうでしたけど。こちらのフェアは今月いっぱいですが、ラザニアやパンナコッタなどいくつかの料理はしばらくメニューに残すそうです。

この店も今年はたぶん今回が最後。店の皆さんに、よいお年をと声を掛けて後にしました。