霧島市内4つの小学校児童とともに

今日も午前と午後2回のキッズコンサート。穏やかで過ごしやすい陽気に恵まれた今朝、まずは宮内小学校を訪ねます。実を付けた大きなせんだんの木のある広い校庭では、子どもたちが楽しそうに体育の授業を受けていました。

楽器のセッティングが進められている間、私はこの風景に誘われて、校庭や学校の周辺を散策して歩くことに。心が洗われるような心地よさは、天候だけによるものではなさそうです。

この学校は弥勒院という寺の跡地に建てられました。敷地の南側は鹿児島神宮の表参道に面しており、今でも立派な石垣が残っています。弥勒院は廃仏毀釈により取り壊されてしまいましたが、今なお往時の厳かさと清らかさを残しているような気がします。

せっかくですので、参道を進み、鹿児島神宮へ行ってみることに。石段を一気に駆け上がると、巫女さんたちが玉砂利の庭を熊手で丁寧に掃いているのが見えました。

まだ朝の8時過ぎのこと、参拝に来ている人の姿はなく、色づいた銀杏やもみじが、青空に見事に映えて見えます。演奏会前にこの空気感を味わえたのは何よりでした。

上の写真は勅使殿。この勅使殿というのは、鹿児島独特の建物だそうです。拝殿や本殿は勅使殿の向こう側、階段を上がったところにあります。美しい入母屋造りにほれぼれ見とれてしまいましたが、そろそろ戻らなければなりません。

体育館に戻ると、米津さんと波多江さんがそれぞれに感触を確かめていましたが、今朝は特に合わせをせず、緊張感を保ったまま本番に向かうことにしました。

子どもたちは、体育館に入って床に座ると黙想をして開演を待ちます。コンサートが始まると目を丸くして舞台に見入ったり、リズムを取りながら聴いたり、すぐにいい雰囲気に。ペースをつかめば何も心配はいりません。

終演後、子どもたちが体育館から出ていく時には、入って来た時の静けさとは対照的な盛り上りに。子どもたちが喜んでくれた証拠です。

次の学校に向かうため、校舎を後にする時には、子どもたちが教室の窓や校庭から大きく手を振って見送ってくれ、なんとも名残惜しい気持ちになったものです。

午後からは国分北小学校へ。そこに木原小学校、川原小学校の生徒が加わり、3校合同で鑑賞します。まずはランチタイム。今日はお弁当です。陽の当たる教室でいただきました。

後から伺ったところ、国分北小学校は今年、文部科学省から平成24年度学校給食表彰を受けたそうです。全国で30校というのですから、ミシュラン三ツ星のような快挙ですね。

教頭先生が給食も食べて欲しかったと言ってくれたのですが、私もぜひ味わってみたかったです。今日の献立は麻婆豆腐とモヤシのナムル。インターナショナルなメニューに興味は尽きません。

3校の生徒たちが集まってスタートした午後の公演。今回はステージを使わず、体育館いっぱいに座った子どもたちと同じフロアで演奏したので、より一体感が味わえました。最後のアンコールでは、先生も一緒になってノリノリで応援してくれたことが深く印象に残っています。

ご担当の先生がこっそり「私もエレクトーンを弾いています」と耳打ちしてくれたのも嬉しかったですし、「皆さんの中でピアノやエレクトーンを習っている人はどのくらいいますか」と尋ねた時に、予想をはるかに超える人数が手を挙げてくれたことにも驚かされました。

こうして今日も子どもたちや先生方からたくさんのパワーをいただいたので、明日も絶好調でいけそうです。