1週間の鹿児島県キッズコンサートを振り返ってみると、あっという間のようでいて、たくさんの思い出がギュッと詰まった日々でした。昔は体育館なんてどこも同じと思っていたけれど、人と同じくそれぞれにユニークで、知れば知るほど愛着を感じます。
それに、移動中の風景もまた、強く印象に残っています。ぽかぽかと暖かい日もあれば、ブルッと震える朝もありました。またいつか同じ道を通ったとしても、まったく同じ眺めには二度と出会えませんので、一瞬ごとを心に刻みます。
私たち演奏メンバーのチームワークにとっても、今回の旅は特別でした。1年に1度か2度、限られた機会しか顔を合わせないメンバーですし、各々音楽のテイストもライフスタイルも大きく異なっているのに、なんとも不思議な結束感があります。
昨年までは、リーダーである私がその務めを果たすべく、半ば強引に引っ張り続けていました。今年からは若い人たちに委ねるところを増やし、私は少し気楽に構えることにしたのですが、それがとてもいい結果を生んだように思います。
エージェントとの信頼関係も深まりました。ベテランエージェント泉さんが担当していた仕事を、3年前に若きエージェント西村さんが引き継いだものの、その後ずっと泉さんの後任というレッテルが貼られたままだったのが、今年は周囲が西村さん自身の仕事だと認めるようになり、私も嬉しく、また頼もしく思った次第です。
いつの旅のように見えて、実はたくさんの革新があり、若い人たちがステップアップする機会にもなっていました。
そんな思いを胸にしながらいたので、どこかでほころびがでてはいけないとの心配があり、いつも以上に気を張った旅でした。沖永良部島を後にする飛行機に乗ったとたんに気が弛み、体が先にギブアップ。体はいつでも正直ですが、肝心な時には耐えてくれるので、このボロボロボディにも感謝しています。