食のポテンシャルが極めて高いシンガポールでも、店の実力と人気により明暗は顕著です。クラブストリート周辺は人気店が多く集まるエリアですが、その中でも今が旬と高く評されるLuke’sを訪ねました。
Luke’sは、クラブストリートから路地を一本入ったところにあります。有名店センソの裏手とイメージすれば行きやすいかもしれません。でも、必ず予約をお忘れなく。平日でも満員御礼の賑わいです。
店は広くありません。ウェイティングルームもなく、ガラス張りの扉を入ると、すぐにダイニングホール。白いクロスが掛かったテーブル席と、丸いハイスツールが印象的なカウンター席があります。
この日のテーブルはシンガポール在住の友人が早いうちからブッキング。おかげで一番奥の落ち着いたテーブルがアサインされました。サービスに当たるのは、東洋人のスタッフたち。男女ともに礼儀正しく、キリッとした振舞いです。
コースはなく、すべてアラカルト。その日の気分と目的により、自由なアレンジが可能です。この店には看板メニューがいくつもあって目移りしてしまいますが、それもレストランでの楽しみのひとつ。
飲み物が運ばれた後には、突き出しが出て来ます。マフィンとマーガリン。素朴な味ですが、不思議なことにこれを食べると無性に牡蠣が食べたくなるような気がします。
そこでオイスター1ダース(ハマグリも混ぜてもらいました)。その日の入荷により盛り合わせで。クラッシュアイスに載せられたオイスターに、食卓は一気に賑わいます。牡蠣はカナダやマサチューセッツから。そしてその後は・・・
CHOP HOUSE SALAD cornbread croutons, dates & goat cheese
SIGNATURE FOLEY “GEORGES BANK SCALLOPS” simply roasted with lemon & served with coleslaw
KURUBUTA PORK CHOP wild fennel spice & apple jam(たぶん黒豚だと思いますが・・・)
GREEN ASPARAGUS laurel leaf hollandaise
KEY LIME “PIE” toasted meringue
という豪快な内容で楽しみました。つい数時間前まで体調が悪かったのに、美味しいものに対する執着に我ながら驚きです。料理は想像以上に繊細で文句なしの出来栄えでした。
店の雰囲気もシンガポールならでは。東京で言えば明らかに「港区」的です。内装も音楽もスタイリッシュですが、それが行き過ぎることもなく、さりげないエレガントさが絶妙。人気と活気に納得です。さて、薬飲んで寝よっと。