右脳と左手

右脳と芸術的感性が密接な関係にあることは、よく知られています。右脳と左手も同様で、左手を使いこなせば、効果的に右脳を刺激できるような気がします。

私の場合、ふだん文字を書くのは右手ですが、もし文字を書くより先に鍵盤を弾き始めていたら、左利きになっていたのかもしれません。でも、実は左手でも右手と同等に書くことができます。

食事の時、箸を持つのは右手です。これも、文字と同様、子どもの頃にそのようにしつけられたことで、今でも自然と右手に箸を持ちます。でも、ナイフフォークとなると、無意識のうちに持ち替えていることがあります。

そんな状況の中で、私は基本的に右利きだと思っていたのですが、最近、それが疑問になって来ました。特にスマートフォンにしてから、強烈に感じます。

スマートフォンは完全に右利き仕様です。左利きの人にも配慮しているということになっていますが、両手で使い比べてみるとよくわかります。本体もさることながら、アプリは完全に右利き仕様。左手で操作していると、肝心なボタンに指が届きません。

でも、この使いにくい状況が、左手を器用に動かすための訓練にもなっています。今まで体験したことのない刺激を右脳に伝えることで、新しい領域が開拓されるかも。

加えてもうひとつ。私は音楽に関してはそれなりの力を持っていますが、絵はまったくダメ。魚を書いても煮干しにしか見えません。猫を書いてもドラえもん絵描き歌のようです。

ところが、ある日、左手で描いてみたら、なんだ、絵も描けるんだと、我ながら驚きました。もっと早く気付きたかったです。