プッチーニイヤーの今年は、あちこちでプッチーニ作品を演奏してきましたが、その集大成となる公演が近づいています。
千葉市美浜文化ホールでのレクチャー&コンサートシリーズ、今回のテーマは「プッチーニの響き」です。
まずは田中泰さんがトークでプッチーニの人物像を深掘り。プッチーニがどんな人なのかを知ると、その音楽に一層親しみが湧きますね。そして、演奏者が加わってのトークセッションでは、田中さんがいい話を引き出してくれるでしょう。私は奏者の目線で、プッチーニの技法やエキゾチシズムについてお話ししようと思っています。
後半はプッチーニ尽くしのコンサート。歌は「ジャンニ・スキッキ」「トスカ」「ラ・ボエーム」の三作品から、加えてエレクトーンソロで「マノン・レスコー」「蝶々夫人」「トゥーランドット」を弾きます。
先日、現地でリハーサルがありました。ソプラノの藤井玲南さん、テノールの澤原行正さんとは今回が初共演なので、この日が初めまして。やはり出会いの瞬間はちょっと緊張するものですが、スタートから打ち解けて楽しく会話が弾みました。これなら演奏も問題ないでしょう。
実際、リハーサルを始めてみて、それぞれの声と音楽を感じた途端に、もう大丈夫と確信しました。ふたりとも若手と聞いていたのですが、それにしてはしなやかに振る舞いますし、周囲への目配りもじゅうぶんできるところにベテランのにおいを感じさせるなど、ちょっと私は混乱。
失礼ながら「ねえ、ところで歳いくつなの?」とお尋ねすると、リアルなお返事をいただきまして、やっと納得。直接お会いして感じるものを大切にしたくて、あえてプロフィールを読まずにいましたが、改めて目を通すと、立派な経歴をお持ちで、またまた納得。
というわけで、これは聞かないと損ですよ。「ジャンニ・スキッキ」は今年のセイジ・オザワ松本フェスティバルで演じたふたりですから、とても完成度が高くそれだけでも聞き応えじゅうぶん。ラウレッタもリヌッチョも若々しさが命だと私は勝手に思っているんですが、まさに理想のふたりです。
そういう意味では「ラ・ボエーム」のミミとロドルフォもそうですね。おばさんおじさんの恋の話じゃないんで。若者の葛藤の話ですから。
楽しいリハーサルで皆の気分も一気に盛り上がっています。まだチケットのご用意がありますので、ぜひ応援よろしくお願いいたします。
【日程】2024年11月24日(日)
14:30開場/15:00開演/17:00終演予定
*途中休憩あり
【会場】千葉市美浜文化ホール メインホール
【料金】一般 3,000円、ペア 5,500円 (税込・全席指定)
※当日券はプラス500円
※就学前児入場不可
【出演】ソプラノ 藤井玲南
テノール 澤原行正
エレクトーン 神田将
ナビゲーター 田中泰
お問い合わせ
千葉市美浜文化ホール 043-270-5619
写真:上田海斗