弾いていて最も楽しいけれど、弾くのが一番怖い曲。それが第九です。ベートーベンがこれでもかと音楽の多彩な表現を盛り込んだ大交響曲。聞くだけでなく、一度は歌ってみたいと思っている方も多いのではないでしょうか。
今回お知らせする第九コンサートは、山口県周南市の誕生10周年を記念して企画されました。でも、公や大きな団体が企画したわけではありません。
その企画から運営までをおひとりで一手に引き受けているのは、定年退職した学校の先生。山口市でアンディフロイデと私の第九演奏を聞いて、これだ!とひらめいて、次の瞬間からどんどんイメージが膨らみ、ついには実現してしまったのですから驚くべき情熱です。
大ホールを使って第九の演奏会をやりたい。これから合唱メンバーを募って、多くの人が参加できるカタチで10周年を祝いたい。そんな構想を先生からうかがったのは昨年末のこと。
誠実な話ぶりに、先生の熱意が本物であることはすぐに理解できました。私にできることは何でも協力しますと約束し、実現に向けて動き出したわけですが、周南市に特別な縁のない私では、たいした役には立ちません。
それでも先生は熱心にあちこちを回って頭を下げ、開催に向けての理解を得ました。合唱団員も順調に増え、目標としていたイメージに近づいています。
まったくの素人がやみくもに動いても、コンサートは成功しません。でも、プロがちょっとしたアドバイスをすれば、利益優先の興行にはない、むしろ熱いコンサートができる。今回の主催者はそれを証明しています。
私にとっても久しぶりの第九。大ホールですので、音響面にも工夫が必要です。本格的なブラッシュアップは仙台クラシックが終わってからですが、早く弾きたくてうずうずしています。県外からのお客様ももちろん大歓迎。ぜひ周南でお会いしましょう。
ドイツ連邦共和国総領事館後援・周南市誕生10周年記念後援イベント
「第九コンサート」
ベートーヴェン交響曲第9番ニ短調作品125第4楽章「歓喜の歌」
エレクトーン演奏による市民大合唱
日時:2013年11月23日(土・祝)
14:00開演 (13:30開場 16:00終演予定)
会場:周南市文化会館大ホール
山口県周南市公園区5854-41
TEL:0834-22-8787
JR徳山駅より1.8km 地図
出演:坂井克嘉(合唱指揮)
鳥上洋子(ソプラノ)
三隅真実(アルト)
山口孝志(テノール)
浜田嘉生(バリトン)
周南市民
周南少年少女合唱団
神田将(エレクトーン)
プログラム:
<第1部>神田将のエレクトーン(楽器の紹介と演奏)
<第2部>声高らかに歌いましょう!(協力:周南少年少女合唱団)
まどみちお詞の代表曲「うみとそら」
<第3部>ベートーヴェン交響曲第9番ニ短調 作品125 第4楽章「歓喜の歌」
入場料:1,500円(当日券1,800円) 高校生以下無料
チケット取扱:周南市文化会館