西新宿、パークハイアットの最上階にあるニューヨークグリルは、ホテルエントランスからの道のりも絶妙に演出されており、躍動する国際都市東京を実感するステージとして、94年の開業以来絶大な人気を誇っている店です。
以前はカップルや外資系のビジネスマンたちが主な客層でしたが、最近はファミリーも増えていますし、ひとりで気兼ねなく食事を楽しんでいる人もよく見かけるようになりました。
いずれにしても、バーから聞こえてくるライブミュージック、絶えずサービスに勤しむオール男性の給仕たちの躍動、キッチンから洩れ伝わってくる活気、天井の高い空間、大きな窓の向こうに広がる大都会の夜景、そして満席のお客と、ダイナミックなレストランに必要なものすべてが揃っている数少ない店のひとつです。
しかも、単に賑やかでカッコいいだけではありません。サービスはエレガントで妥協のないものですし、料理提供のタイミングも逃しません。以前は、雰囲気だけで味は今ひとつという印象もありましたが、ここ数年そんな風に感じることもなくなりました。
さて食事は今回もアラカルトで。コースの内容も魅力的なのですが、私は俄然アラカルト派です。
最初に運ばれてくるのは、お馴染みオリーブブレッド。触れないほどアツアツです。
前菜は、タラバ蟹と車海老のケーキ タイ産マンゴーサルサとアボカドワサビピューレ。写真だとバランスの悪い盛り付けに見えますが、実物はいい感じ。ワサビのツーンとした風味が、私の嫌いなアボカドの味を和らげてくれます。
メインは、鶏のケイジャンスパイス風味 ロティサリーより。ド迫力のボリューム。他の店ならたっぷり2人前です。皮はパリッと。中はふっくら。ケイジャン風味が食欲をそそります。
付け合わせは2品注文しました。とうもろこしのソテー サマートリュフバター。香ばしいディープフライにほんのりトリュフの香り。
もうひとつは、グリーンアスパラガスのソテー ミモザトッピング。
デザートは、フレッシュベークドアップルタルト マヌカハニーとタイム バニラアイスクリーム。焼きたては格別です。
最後にイリーコーヒーとチョコチップクッキー。
本当にお腹いっぱい。この店を訪れる時は、腹が楽なゆったりとした服装がおススメです。