シンガポールには、大都会の中で静寂を味わえる公園が点在しています。フォートカニングパークは規模、歴史ともにその代表格。小高い丘には、いつも神聖とさえいえる雰囲気が漂います。そんな公園内にあるホテルフォートカニングのイタリア料理店「ガットパルド」を再訪しました。

訪れたのはランチタイムも終わろうとしている頃。入口に立つレセプショニストに「まだいい？」と尋ねると、満面の笑みで迎えてくれました。ちょうどレストランウィークの真っ最中で、プロモーションランチが用意されているとのこと、迷わずそれに決めました。

ワインは？との給仕の問いかけに、ごめんねと断りつつお湯を注文。シンガポールではお水でいいと言うと、コールドかウォームかと聞いてくれます。ケチで寒がりな私はウォームウォーターです。

レストランウィークの会期中、こんなギリギリの時間に来て、酒も飲まずに、店中をきょろきょろ見回し、料理の写真を熱心に撮っているとなれば、これはジャーナリストかもと思ったのかもしれません。以前経験したよりも手厚く丁寧なサービスが続きました。

前菜はイカとトマトのさっぱりとしたマリネ。シンプルな味付けですが、いい出来栄えです。

メインはサーモン。香草パン粉をまぶし、こんがりと焼きがっています。中はふっくら。前からこんなに美味しかったっけ、この店。とにかく、かなりいい料理です。

他の人が頼んだパスタも美味しそうでした。

ドルチェは軽いクリームのパイ重ね。サクサクっと軽やかで、レモンとナッツの風味が感じられるクリームも爽やか。いやいやお見事。

食後のコーヒーを飲んでいると、パスタを揚げた素朴なお菓子をサービス。ほう、気が利くではないですか。

これで$40++なら、じゅうぶんに満足です。キッチンをのぞむカウンター席もあるので、次回はそこに座ってみたいと思います。