映画音楽と大河ドラマ

4日は今年最後のソロコンサートでした。全国で魅力的な演奏会が多数開催される中、この小さなコンサートにお越しくださるお客様がいらっしゃることに感激しながら次から次へと弾いた2時間。これが今年もっともリラックスして演奏できたコンサートです。

大規模なコンサートですと、多くの人が関わっていて、準備はすべてスタッフが取り仕切ってくれますが、今回はそこから手作り。会場の椅子を並べたのも私自身です。すべての椅子に座りながら位置や角度をひとつひとつ整えました。

会場受付は手伝ってもらいましたが、すべてのお客様を入り口でお出迎えし、可能な限りお声がけをしました。

開演ベルもアナウンスもなく、「じゃあ、そろそろ始めましょうか」というアバウトな流れですが、お客様もサロン慣れしていらっしゃって、何事にも快くお付き合いくださったと感服しております。

前半は映画音楽選。ダイナミックな曲が多いので、サロン空間にはいささか大げさな感も否めませんが、コンサートホールとは異なる表現手法をお楽しみいただけたことと思います。

休憩時にはお飲み物とお茶菓子、おしぼりのサービスを。玲那とその妹が若さと清潔感でいい感じに手伝ってくれましたが、限られた時間でスピーディにサービスするため、お飲み物は私自身がトレーを持って皆さまのお席までお運びしました。

これがなんとも楽しくて、演奏時よりも生き生きとしていたかもしれません。お飲み物は千疋屋総本店プレミアムフルーツジュースやシングルエステートコーヒーをご用意。こうしたプランにもご協力くださる会場の寛大さにも感謝です。

休憩時も楽屋に戻ることなく、常に客席近くにおりまして、空いた器の回収なども行いました。基本、こういうのが好きなんですね。後半再開時は、「すべてのお客様のご着席を確認して出発します」なんて、キャビンアテンダントごっこをしてみたり、楽しい休憩でした。

後半は大河ドラマ9曲を。音で埋め尽くされている作品が多く、次から次へと濃い味の皿が続くような状態ながら、いろいろなお話を交え、よいペースでお届けできました。

ここまでお読みいただけたらおわかりかと思いますが、コンサートというより、自宅に友人を招くような気分でした。初来場のお客様にはびっくりさせてしまったかもしれませんが、リラックスして過ごす生演奏付きフライトのような催し、私は気に入りました。

また全席ファーストクラス気分のサロンコンサートをひっそりと企画したいと思いますので、どうぞご期待ください。