清水理恵ソプラノリサイタルを終えて

5月3日には清水理恵ソプラノリサイタルが開催されました。外へ飛び出さずにはいられない好天に恵まれた休日、上野公園も近年見たことのないほどに賑わう中、太陽の誘惑を振り切り、日差しの届かないリサイタルホールへとご来場くださったお客様に感謝いたします。

しかし、会場内もまた、外に負けないくらい眩しい瞬間があったり、時空のどこかに迷い込むようなひとときがあったりと、変化に富んだ時の流れをお届けすることができたと思います。

清水理恵さんの歌声に出会って10年。共演回数が多いわけではありませんが、演奏に際して互いに不安を感じることがないほどに理解し合っています。そうした信頼関係というのは、ことさら表現しようとしなくても、演奏に滲み出るもの。今回も、理恵さんが私を信じて任せてくれていることに大きな喜びを感じました。

4月20日は玉村三幸さんのリサイタルがあった東京文化会館。それから2週間足らずでふたたび同じ舞台で演奏できたのも貴重な経験です。ほぼ同じ位置で同じエレクトーンを弾いているわけですけれども、音の組み合わせ方や扱いなど、それぞれに適切な寄り添い方をするためのヒントをたくさん得られました。

こうした成果を今後に活かすとともに、さらに深まったアンサンブルを全国の皆さまへとお届けできるよう、積極的に機会を求めていきたいと思います。

次回の神田将出演コンサートは、6月4日、山口市でのエレクトーンソロです。応援よろしくお願いいたします。