3/20 音楽のたのしみ

昨年は念願の大ホールリサイタルも実現し、やりたいことを一通りやった今、改めてこれからの活動について見つめ直す時がやってきました。幸か不幸か、その時間だけはたっぷりとあります。リサイタル直前に他界した友に、心の中で「どうしたらいい?」と何度も問いかけながら、あれこれ考える日々を過ごしましたが、これまで持ち続けて来た「10年後にはこうありたい」というビジョンが今は見えません。それだけ時代が不安定なのかもしれませんし、実はもう自分のことなどどうでもいいと思い始めているのかもしれません。どちらにしても、こういう時は原点回帰、つまりリセットするのが私のやり方です。

私は長い間、エレクトーンで演奏活動をするにあたり、お客様と近い距離で演奏できる環境を大切にしてきましたが、最近は大きな会場での演奏会ばかりになっていました。「弾いて喋って感じて」の絶妙なバランスはすべて、友人の協力で長期間続いた「ラ・パレット」でのサロンコンサートに代表される小さな演奏会で身につけたものです。なのに、その大切さを忘れていたのかもしれません。ところが昨年末、小さなスペースでの公演に続けて参加した際、その懐かしい感覚を思い出したことで、もう一度その世界に目を向けてみようと思うようになりました。

今回お知らせするのは、東京北千住の小劇場で開催するサロンコンサートです。雑然とした事務所の地下にあるアングラ的空間は、私のようなはみ出し者が自主公演をするにピッタリ。親友アトムの拠点だったこともあり、私にとって馴染み深く思い入れのある場所でもあります。そんな空間をサロンに見立て、オールエレクトーンソロのささやかなコンサートを開きます。

小さな催しですが、演奏曲はビッグですよ。これぞエレクトーンのなせるわざ。じゅうぶんなおもてなしのできる設備はありませんが、心づくしの演奏と親しみでお迎えいたします。ご予約をお待ちしております。

シリーズ【音楽のたのしみ】
エレクトーンで聴くクラシック名曲サロン

2022年3月20日(日)
第1部 13:00〜14:00
第2部 15:30〜16:30

■料金 各部 2,500円 二部通し 4,000円

  • 座席は自由席です。各部開演の30分前よりご入場いただけます。
  • 会場に待ち合いスペースがないため、30分前以降のご到着をお願いします。
  • 会場は地下1階にあり、階段をご利用いただきます。
  • 飾り気のないアングラ的スペースですが、それもまた面白みのひとつだと思っていただければ幸いです。
  • 化粧室は1階にあります。
  • 第1部と第2部の間、会場の換気と調整のためクローズいたします。通しでご鑑賞のお客様も、恐れ入りますが一度ご退出をお願いいたします。
  • 会場から徒歩5分圏内に、落ち着いた雰囲気のカフェがいくつかあります。幕間のひととき、荒川河川敷や北千住の街散歩などお楽しみになるのもひとつです。
  • 各部30席に限定し、じゅうぶんな間隔をとった配置といたします。
  • 会場ではできる限りリラックスしてお過ごしいただきたいと思いますが、マスクのご着用と他のお客様へのご配慮をよろしくお願いいたします。

会場/東京労音東部センター
東京都足立区日ノ出町25-2
北千住駅東口より徒歩5分

駅からは2回曲がるだけのシンプルな道順です。わかりにくい場所ではありませんが、コンサート会場というイメージで探すと必ず迷います。ぜひお手持ちのスマホで地図アプリをご活用ください。

東京労音東部センター 03-3879-6191

■ご予約方法
http://shop.yksonic.com よりオンラインで、または、
mgt@yksonic.com へのメールでお申し込みいただけます。
この公演はご予約振り込み前払い制です。
チケットの発行はございません。
受付でお名前をお伺いしてご入場いただきます。

第1部
バッハ:G線上のアリア
ドビュッシー:「ベルガマスク組曲」“月の光”
サン=サーンス:歌劇「サムソンとデリラ」“あなたの声に私の心は開く”
ホルスト:組曲「惑星」“火星”“木星”
マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲
スメタナ:交響詩「我が祖国」“モルダウ”

第2部
ラヴェル:亡き王女の為のパヴァーヌ
ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」

2014年3月8日同会場にて