秋の演奏会を話題にするにはまだ早いかもしれませんが、山口県宇部では10月のステージに向けた稽古が始まっています。
2019年9月、宇部音鑑200回記念例会の舞台で「ひとりひとりが主役!」を合言葉に熱演した市民合唱のメンバーが、来たる宇部音鑑40周年記念例会のためにふたたび集結しました。あの日、舞台に立った合唱団の皆さんの姿が、どんなものよりも美しく、そして雄弁だったことを、今も鮮明に思い出すことができます。あの経験をもう一度と、今回の参加を決めてくれた方も多いことでしょう。
また、まったくもって今回が初参加という方、前回は客席で聞いたけれど今度はステージにという方も。更にうかがえば、思わず抱きしめたくなるようなエピソードを乗り越えて参加してくださった方も。そうしたひとつひとつのドラマを大切にしながら、一度限りのステージを皆で作っていくのが、宇部音鑑の記念例会です。
ここで忘れてはならないのが、今回はご事情あって参加できない仲間たちのことです。いまだ先の見通せない様子から、歌いたいけれど今回は諦めるというお声もたくさんありました。参加できなくても一緒に舞台で燃えた仲間であることに変わりありません。その思いも胸に抱き続けます。
もしこんなコーラスチームもいいなと思われましたら、ご一緒に舞台へ上がりませんか?
稽古はすべて宇部市内ですので、通える範囲に本拠のある方でないと難しいかもしれませんが、私たちは新しいメンバーを5月末まで随時募集しております。下見や質問も大歓迎ですので、チラシ画像をご覧の上、事務局までお気軽にお問い合わせください。
宇部まではちょっととお思いでも、ご近所にもきっと団員募集中の合唱団がたくさんあることでしょう。私たちのチームにお迎えできないとしても、ちょっと歌ってみようかなというお気持ちの後押しになったとしたら、それも嬉しいこと。元気が萎えている歌の世界を、少しでも明るくできたらと思っています。
私たちの生活が一変して、そろそろ2年になります。その間、限られた機会を慎重に丁寧に努めて、これまで問題を起こすことなく活動してこられました。でも、だから安全、もう安心とは言えません。高度な情報社会になって初めて直面した出来事に、2年足らずで根拠のある万全策が築けるはずもないからです。ほとんどのことに確証はなく、これまでの無事は単なる幸運に過ぎないと考えています。
だからと言って歩みを止めるのは間違っていると、心の奥底から声が聞こえてきます。では、どうやって? 本当に毎日その問いかけの繰り返しなのです。
演奏会を開くのも、鑑賞しに出かけるのも、リスクがあります。それを理解し、自ら対処するための準備をした上で参加すれば、それほど恐ろしくはないことはわかってきました。引き続き、気を引き締めて活動してまいります。