学校巡回コンサートで新潟県三条市を訪ねました。授業や行事のスケジュールが乱れる中、今年は開催が難しいだろうと覚悟していましたが、貴重な時間を割いて迎えてくれた三条市の皆さまに感謝いたします。
まだ音楽を聞くような気分ではないかもしれませんし、もしかしたら集まった子どもたちも心ここに在らずの雰囲気になるかもしれず、もしそうなったらかなり厳しい演奏になるだろうと構えながら東京を出発しました。
完全な独奏での学校訪問コンサートが久しぶりなこと、移動しながら1日に最大3回の演奏というのも、身も気持ちも最終回まで持ち堪えられるのかと、心配で眠れません。
いまひとつシャキッとしないまま迎えの車に乗りこんだのですが、会場に着いたらスイッチが入りました。先生方も力を貸してくださって、体育館が演奏会場へと仕立てられると、私はすっかり演奏者に。
子どもたちが集まり演奏会が始まれば、この春以降の戸惑いなど何処へやら。思い切り弾いて、いい時間を共有することができました。先生方も日頃のご苦労を少しは音楽で洗い流してくださったのではないかと思います。
学校訪問コンサートに参加するようになって15年が経ちますが、今年このような状況で実施させてもらい、改めてこの活動の大切さを痛感しました。まさに風前の灯となってしまっているわけですが、このまま消滅させてしまって本当にいいのでしょうか。悩みは尽きません。