今日もささやかながらも忘れがたい演奏会があり、180席の会場にわずか60名のお客様をお迎えし、思い入れのある14作品を演奏しました。

主催の埼玉音楽鑑賞会は、長い歴史を誇る鑑賞団体で、これまで460回以上の演奏会を開催。しかし、今回ばかりは延期か中止かとギリギリまで悩んだそうですが、実施を決断してくれました。

ひとつには、エレクトーンソロなら出演者が密にならないこと。次に、私がマスク着用での演奏を受け入れたこと。そして何より、会員の皆さまが音楽を熱望してくださったことによって、開催が実現したのです。

客席は30%に制限し、30分ごとにドア開放と換気扇使用による換気をおこなったので、会場内はいつになく新鮮な空気が流れていました。

演奏時のマスクは、条件が緩和されてどちらでもよくなったと聞かされ安堵。マスクをして練習しましたが、けっこうきつかったので外せてよかったです。

いつもより客席とステージの間隔を広く取っていたので、お客様が遠く感じましたが、久しぶりの音楽に心躍らせてくださっている様子は、強く伝わって来た気がします。おかげで私もサロンコンサートのようなくつろいだ気分で演奏することができました。

ただ、お客様のみならず、主催者の皆さまとも、必要な会話以外することができず、コミュニケーションという意味では不完全燃焼感が残ります。また再会し、この日の思い出を盛大に語り合える日が来ることを信じて待ちたいと思います。