11月は、演奏会のほかにふたつの結婚披露宴でエレクトーンを演奏しました。どちらも音楽が大好きなカップル。美味しい料理と心地よい音楽、そしてみんなの笑顔があれば、他には何もいらないんですね。
ひとつ目の披露宴では、ふたりが中座している間の演奏を頼まれました。食事が進んでいる途中での演奏なので、あまり気を引かないよう、さりげなく弾くよう心がけましたが、ずっと自分のペースで弾いていられるので楽です。
自分の演奏よりも大切だったのは、新郎新婦が自らバンド演奏をする場面。このためにドラムセットやフルPAをエレクトーンとともに前夜に持ち込んでセッティング。披露宴会場がライブホールに様変わりし、とても盛り上がりました。
ふつう、宴会場でこんなことはさせてもらえないと思うのですが、披露宴のプランナーやキャプテンもまた大の音楽好きで、何から何まで協力してくれたことで実現しました。感謝です。
もうひとつの披露宴は、セレモニーを含め、ほとんどすべてのシーンを生演奏で演出しました。最初の入場は、ドラマチックに扉が開き、ゆっくり歩いてクライマックスで着席するという流れに沿って、新曲を作曲してプレゼント。
また、特にやり甲斐があったのが、プロフィールビデオに合わせた生演奏です。あらかじめビデオを見せてもらってあるので、バッチリ尺を合わせてあるのですが、実際に映像と生演奏のタイミングがぴったり合うと、結構なインパクトになることがわかりました。
昭和の時代は、披露宴といえばエレクトーンが大活躍でした。それぞれのシーンにタイミングを合わせるには生演奏が最適ですし、多彩な音を奏でられるエレクトーンは重宝がられました。また、そのエレクトーンを演奏する奏者にも、幅広い音楽性に加え、臨機応変さが求められるので、厳しい現場で磨き抜かれた凄腕奏者がたくさんいたと聞いています。
今ではすっかり影の薄くなった披露宴でのエレクトーンですが、こうして2度の披露宴演奏を経験してみて、通常のコンサートとは違う責任とプレッシャーを感じつつも、やっぱりエレクトーン最高だなと思いました。宴会スタッフの皆さまにも大好評。ぜひまたエレクトーンの時代が来て欲しいです。