元旦のランチは上海のホテルフレンチ

上海では、中国料理以外の食事には、さほどいい印象がありません。特にフレンチ。でも、フランス系のホテルで、フランス人シェフが手掛ける料理なら期待できそう。ということで、人民広場近くにあるロイヤルメリディアンホテルのフレンチレストラン「アルーア」を訪ねてみました。

メインロビーと同じ11階には、スケール感たっぷりのブッフェレストランが一番いい場所に陣取っています。フレンチレストランはその脇の目立たないところに。ロビー空間とは簡単な間仕切りで分けられただけの店内は、石の床。この季節は少々寒々しい印象もあります。窓の外には、かつて華やかな噴水と色とりどりの花が咲き乱れる花壇がありましたが、今はすっかりその跡地。というわけで、あまりロケーションがいいとは言えない環境です。

それが影響しているのかはわかりませんが、店内はガラガラ。他にお客は1組しかいません。元旦で混んでいるだろうと思っていたので、驚きました。

ランチは168RMB(+15%)。3皿のセットになっており、前菜、主菜、デザートのカテゴリーから好みのものをチョイスできます。パンは付いていますが、コーヒーなどの食後の飲み物は含まれません。

このセット、3皿を45分以内に提供するというスピードが売り。ビジネス客を呼び込むのが狙いのようです。洗練されたサービスが自慢だと案内にありましたが、ロビーラウンジを担当するような素朴なお姉ちゃんふたりだけ。あくびをしたり、目をこすったり、相当眠たいご様子です。

注文を済ませると、まずはパンが運ばれてきました。ベーコンを練り込んだカンパーニュ。チーズのペーストとオリーブのペーストが添えられています。

前菜はパテドカンパーニュ。盛り付けは丁寧ですし、味もなかなか。ビストロ風のクラシカルな料理です。

メインは鴨腿肉のコンフィ。なんとなく中国料理風の盛り付けですが、味はフレンチそのもの。まったく違和感ありません。

デザートはフルーツサラダ。リンゴなど、少々色が変わっていて、仕込みが早すぎた感もありますが、熟れたマンゴーも入っていて、それがとても美味でした。

これにスパークリングのミネラルウォーターを注文して、日本円にしてひとり5千円ほど。うーん、ちょっと、いや、かなり割高感があります。ディナーだと一気に3倍以上ですから、誰かのおごりじゃないと来れません。というわけで、反省の意を込めて夕食は抜きにしました。

二角獣のようなロイヤルメリディアン上海