10/31 タクト音楽祭 vol.6 寄席で第九

昨年のタクト音楽祭は、台風で大荒れ、ステージも嵐のような旋風と、大騒ぎの一日となりました。初めて経験した寄席の世界では、芸人さんたちの人情と礼儀正しさに胸を熱くし、クラシック音楽界とのあまりの違いに、めまいがするようなカルチャーショックを受けました。

しかしながら本人が大混乱しているほどには客席から見聞きしても違和感なかったらしく、お客様は平然とお楽しみになり、満足して席をお立ちになったようです。それでも、終演後はひとりで大いに反省をし、もしまたの機会があれば今度こそと涙を呑みました。

それから一年、タクトさんは同じ東洋館での再演を決意し、またも私に声を掛けてくれたのです。タクトさんの熱い思いと創造力に共鳴し、二つ返事でOKを出したまではいいのですが、だんだんと戦闘意欲を失ってきた老兵に、このようなステージが務まるのでしょうか。

寄席独特の空気の中、音楽が格式張り過ぎてもいけませんし、かといって気を抜くなどもってのほか。絶妙な存在感を醸しつつ、クラシック演奏家としての責任を果たすには、相当の集中力と覚悟が必要です。

さあ、今年も何が起こることやら。タクトさんの指揮者芸と、あんがい生真面目な演奏とのコラボレーション、そしてタクトさんの仲間たちが繰り広げるボードビルの世界。これは客席に居合わせなければ理解できない味わいです。好奇心と音楽を愛する心を両方お持ちの方々、ぜひともご来場ください。

タクト音楽祭 vol.6 世界で一番小さな?第九

2018年10月31日(水) 18:30開場 19:00開演

会場:浅草東洋館 台東区浅草1-43-12 4階

チケット:一般前売3,000円(当日3,500円) こども(12才以下)1,500円
神田将公式オンラインショップ http://shop.yksonic.com/ またはメール mgt@yksonic.com でお申込みいただけます。9月20日より販売開始です。
メールの場合は、お名前、ご希望枚数、郵送先ご住所をお知らせください。

出演:好田タクト(世界指揮者人名辞典)、
伊藤真友美(ソプラノ)、有田真恵(アルト)、飯沼友規(テノール)、浜田耕一(バス)、
矢口美香(ベリーダンサー)、三遊亭絵馬(紙切り)、ブッチィー(クラウン)、トリトン海野(ラッパ漫談)、
タクト祝祭合唱団(合唱)、神田将(エレクトーン)

主な演目:ワーグナー/タンホイザー大行進曲、
R.シュトラウス/サロメ「七つのヴェールの踊り」、ムソルグスキー/展覧会の絵、
ベートーヴェン/交響曲第9番「合唱付き」第4楽章、他

問い合わせ:03-6802-3745