この夏のトロワグロ

夏の余韻も過ぎ去ろうとしていますが、この夏はキュイジーヌ[s] ミッシェル・トロワグロを何度か訪ねる機会に恵まれました。

ある時は尊敬する音楽家たちと、ある時は気の置けない友人と、その目的が重要な会話であっても、くつろぎのひとときであっても、いつも必ず満足させてくれます。

気に入っている点は多々ありますが、その筆頭は、完成度の高い料理と洗練されたサービスを提供する高級店のスタイルを崩すことなく、田舎のリゾートのようなリラックス感を演出してくれるところです。

客層も、この店が提案する雰囲気を積極的に楽しもうとしているお客ばかりなので、他のテーブルがストレスに感じるようなこともありません。

また、同じ季節に繰り返し訪れても、メニューが少しずつ変わっているので、いつも新しい味覚に出会うことができます。

革新的なチャレンジの中に、きちんと伝統が息づいているところにも、共感します。

大きなホテルの中にありながら、一軒家レストランのよう。

働いている皆さんには家族や友達同士のような一体感があり、それが皿の上にも表れています。

こういうレストランには、なかなか巡り合えません。

それが近所にあるのは、とても幸せです。